2017年08月31日

三菱商事、豪2鉱山を売却へ 資産の入れ替え

 三菱商事はオーストラリアにある発電用石炭の鉱山2カ所を売却する方針を固めた。売却額は合計で1000億円を超えるとみられる。2016年までの資源価格の低迷を受け、総合商社の間では既存の権益と新しい資産を入れ替える動きが広がっている。

 売却するのは豪ニューサウスウェールズ州にあるハンターバレーオペレーションズ炭鉱(年間生産量1400万トン)とワークワース炭鉱(同800万トン)。三菱商事はそれぞれ32.4%、28.9%を出資しており、出資に応じた権益を保有する。

 両鉱山は英豪資源大手リオ・ティントの豪子会社コール・アンド・アライド(C&A)と共同で保有していた。リオ・ティントは中国の石炭大手、兗州煤業の豪子会社ヤンコールとC&Aの売却手続きを進めていたが、スイスの資源商社グレンコアも9日、新たに買収に乗り出すと発表した。

 三菱商事は共同保有する相手が替わる場合に持ち分を売却できる権利を持つ。ヤンコールとグレンコア双方から売却額(9億2000万〜9億4000万ドル)の提示を受けており、12日に売却を決めた。売却先とは独占販売代理店契約を結び、売却後も石炭の供給を受ける。

 三菱商事は15年度に初の最終赤字となったことを受けて、市況変動の影響を受ける事業の投融資残高を増やさない方針を決めている。金属資源では銅と鉄鋼原料用石炭に注力しており、新たな資産の取得を検討する。

 三井物産も1960年代から開発を手がけるオーストラリアのドーソン炭鉱の売却を検討している。同社は16年にモザンビークでの石炭権益を取得しており、権益の入れ替えを進める。

 【 Business Process 総合商社の次へ 三菱商事刊】
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三菱商事、首位奪還に向けた次の一手

 2017年3月期、純利益で業界首位の座を奪還した三菱商事。2期前に初の最終赤字となったことを踏まえ、収益構造の見直しに本腰を入れている。市況の影響を受ける分野の資産増加を抑制し、事業分野をまたがる形で新たな収益の柱の育成も進める。次の一手を垣内威彦社長に聞いた。

 ――17年3月期の純利益は4402億円とV字回復し、業界首位を取り戻しました。

 「純利益が初めて4000億円を超えたのが06年度。10年続くこの水準を超えたい。世界の貿易量の成長率は1.3%にとどまる。輸出入取引に依存していてはもはや成長が見込めない。ビジネスモデルを再構築しなければ現状は打破できない」

 「貿易業は祖業だが、現在は異なる。商社という風呂敷に包まれると保守的になってしまう」

 ――どのような改革が必要になりますか。

 「現在は組織を商品別の縦割りでくくっており、商品別の発想しか出てこない。グループを横断する視点で新しい融合やシナジーを考えることが必要だ。産業や分野をまたがる組み合わせや、業界を見渡し構造改革に取り組むなど、新しいビジネスモデルを構築する芽は出てきている」

 「各事業グループの投資も縦割りになりがちだった。15年度に赤字となったことで、グループ単位の投資枠を限定し、成長投資の原資は本社が留保するルールに変更し制度化した。社員からも積極的な提案がでてくるようになっている」

 ――どのような分野に可能性がありますか。

 「食品原料やガス&電力、リテールなど6分野を柱として期待している。今は天然ガスと電力は違うグループだが、安定供給が可能なガス田を保有していれば事業運営も変わる。競争力のあるガスを電気に変えて販売するという発想になれば一緒にやろうとなる」

 「30億円前後稼ぐ事業が150程度ある。幅広く事業を手がけることで産業全体をグローバルベースで俯瞰(ふかん)できるのは当社の強みだ。事業を組み合わせることで、あくまでイメージだが10程度を500億〜600億円の規模に育てる。そこから1000億〜2000億円が2つ生まれれば、今の2倍の1兆円の純利益がみえる」

 ――地政学リスクの高まりにどう対応しますか。

 「米トランプ大統領の政策がいまだによく見えてこないのはやや誤算だ。政策がいつ具体化されるのかが分からず、半年前よりもネガティブな要素が強くなってきている。中国の現政権は抜け目がなく優秀だ。経済も簡単にはおかしくならないだろう」

 【 現代総合商社論 三菱商事 ビジネスの変革と革新 】
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2017年08月11日

三菱商事、見えてきた資産入れ替えの効果

 三菱商事の2018年3月期業績に上振れ期待が浮上している。2日発表した2017年4〜6月期連結決算で、純利益(国際会計基準)は1178億円と前年同期に比べて17%増えた。

 主力の原料炭が収益を押し上げた以外に、下支え役となったのは食品関連や不動産など市況変動の影響を受けにくい事業だ。エネルギー事業の減損など300億円の一時的な損失を出しつつ増益を維持したことで、通期業績の上振れが視野に入った。

 掲げてきた非資源強化の経営戦略が奏功した格好で、発表翌日の株価も3%高と好感された。

 「資産の入れ替えは順調に進んでおり、18年度末よりも手前で(リスク資産のうち市況変動の影響の大きい割合を3割以下に抑えるという)目標を達成できる可能性がある。今はもう一歩というところだ」。増一行・最高財務責任者(CFO)は2日、こう強調した。

 4〜6月期決算では資産売却額が1187億円と、前年同期より287億円増えた。市場では「経営計画で示した資産入れ替えの方針が守られている」(外資系証券)と評価する声が聞かれる。7月以降もオーストラリアで出資する2つの鉱山権益の売却を決めた。

 資源事業の資産は増やさない一方で、非資源は事業展開を加速している。最近ではミャンマーで病院事業に乗り出す計画を発表。20年をめどに総合病院を開設し、日本から医師を招く。現地大手の複合企業キャピタル・ダイヤモンド・スター・グループ(ヤンゴン市)、医療事業のイー・シン・ホールディングス(マンダレー市)と合弁会社を設立し、三菱商事は3割出資する。

 不動産関連では、4月に米国で約275億円の不動産ファンドを立ち上げた。現地企業と開発中の賃貸住宅や物流施設の一部を取得し、開発完了後は物件を売却し収益を得る。

 今後もノウハウを生かし、同様のファンドを組成する方針だ。このほか生活分野では、ローソンを子会社化し、海外展開など自社が持つ機能と相乗効果を出そうとしている。

 増CFOは「現在は資産の売却が先行しているが、投資案件は手元にたくさんある」と話す。今後も投資案件は市況に左右される金属資源や船舶などではなく、食品関連やサービス、医療など市況変動の影響を受けにくい分野が多くなりそうだ。

 三菱商事が資源依存から脱却を急ぐのは、過去の手痛い経験からだ。14〜15年に原油や金属資源の価格が急落し、16年3月期に連結最終損益が初めて赤字に転落した。

 16年4月に就任した垣内威彦社長は「2度と赤字にならない体制にする」として、150ある事業ユニットを市況リスクに応じて分け、将来の利益確保が見込めない分野から撤退を進めている。

 リスク割合を加味した資産「リスクアセット」の約6兆円のうち、市況変動に左右される事業の割合を19年3月期末までに3割以下に抑える目標を掲げる。

 同社は今期の純利益予想を前期比2%増の4500億円と据え置いたが、市場では上方修正への期待が強い。野村証券は3日、三菱商事の投資判断を「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価も2600円から3250円に引き上げた。

 業績へのインパクトが大きい原料炭の価格が高い水準で推移しており、サケやマスの養殖事業など資源以外の事業の収益も順調に伸びている。

 課題は株主還元だ。伊藤忠商事や三井物産、丸紅が今期の増配を見込む一方、三菱商事は年80円配と据え置いた。自社株買いを期待する声があるものの、「大手商社の中では株主還元に積極的でない」(国内証券)との見方が根強い。業績の上振れ期待が強まるほど、株主還元の拡充を求める声も増えそうだ。

 【 商社の勝者 】



 【 東洋経済 三菱商事Vs伊藤忠 】



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2017年07月09日

GEが三菱商事などから秋田の風力発電機を大型受注

 米ゼネラル・エレクトリック(GE)は日本で風力発電機を大型受注した。受注額は100億円規模とみられる。三菱商事などが秋田県で計画する出力6万6千キロワットの大規模風力発電所に発電機を納入する。

 日本国内の大型風力発電所向けの発電機は日立製作所と独シーメンスが市場を二分していた。大型受注の実績を増やすGEを加えた3社による競合が激しくなりそうだ。

 秋田市・潟上市で建設される、6万6千キロワットの風力発電所で22基の風力発電機を受注した。2020年5月に稼働する予定で、発電所を運営する三菱商事子会社などから15年間の保守契約も請け負う。

 東北地方の北部では大規模発電所が相次ぎ建設されており、今後も受注増が見込めるとして、秋田県内に初のサービス拠点を開設する。

 GEの風力部門は14年に日本市場に再参入した。国内でGE製の風力発電機が350基以上稼働しているが、大半が07年の撤退前に設置されたもの。GEは再参入後、宮崎県で稼働予定の6万4800キロワットの風力発電所の発電機を受注している。

 富士経済の調べによると30年の国内風力発電機の市場規模(新設)は2160億円と、16年見込み比で7倍近くまで増える見通し。最近は5万キロワット以上の大型案件が相次ぎ建設されている。

 【 新・現代総合商社論: 三菱商事・ビジネスの創造と革新[2] 】
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2017年05月05日

三菱商事がインドネシアで都市開発2.3兆円

 インドネシアの大手財閥、リッポー・グループは4日、ジャカルタ郊外で大規模な都市開発に着手したと発表した。東京ドーム1000個分を超える5000ヘクタールの土地に住宅やオフィス街、文化・教育施設などを建設する。計画の一部には三菱商事など日系企業も参加する。事業費は278兆ルピア(約2兆3000億円)でインドネシア最大級の都市開発計画となる。

 「メイカルタ」の名称で、ジャカルタ郊外の西ジャワ州チカランで建設を進める。第1弾として今後3〜5年で住宅25万戸や少なくとも数十棟の高層ビルを建設するほか、商業施設や国内外の大学を誘致する計画。一部は「オレンジカウンティ」として三菱商事とともに開発を始めた。ほかに日系企業十数社が開発に参加するとしている。

 4日、記者会見したリッポーのジェームズ・リアディ最高経営責任者(CEO)は「新しいジャカルタを作る」と意気込みを語った。

 【 5大商社の次の一手 週刊東洋経済 】

 【 新・現代総合商社論: 三菱商事・ビジネスの創造と革新[2] 早稲田大学商学大学院 】

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三菱商事がロシアで鋼管ライン受注

 三菱商事はロシアで資源開発に使う鋼管の製造プラントの受注を固めた。受注額は約100億円。低コストの製造技術を持つ中田製作所(大阪市)と組み、現地第2位のパイプ製造グループのモスクワ近郊の工場に納入する。ロシアでは原油やガスの積極開発が続き、為替も安定してきたことで積極的な受注活動に乗り出す。

 ビクサスチールワークス(ビクサ市)から鋼管の生産ラインを受注した。原油の採掘に使う外径7インチと10インチの2ライン。7インチは年30万トンの生産能力を持ち、2018年半ばの稼働を目指す。10インチは年42万トンで19年半ばの稼働をめざす。

 三菱商事が契約全体を統括し、中田製作所が技術の統括や設備の設計、供給を受け持つ。

 生産するのは平らな鋼板を折り曲げて溶接して鋼管にする電縫管。中田製作所は比較的厚い鋼板でも折り曲げることができる技術を持つ。電縫管は鋼板をくりぬいて作る継ぎ目がないシームレスパイプに比べて設備や原材料のコストが安価に抑えられる。

 三菱商事と中田製作所は08年にロシアのウラル地域で電縫管の受注実績があるが、その後は途絶えていた。ロシアでは原油やガスの未開発鉱区が多く、積極的な資源開発が続いている。ルーブルの変動が落ち着いてきたことから、積極的な受注に乗り出す。

 中田製作所の技術は評価が高まりつつあり、ロシア以外でもインドやカザフスタンなどでパイプラインや輸送に使う鋼管プラントの受注をめざす。
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2017年04月20日

三菱商事や富士フイルムなどが事業発掘に異業種タッグ、米シリコンバレーに拠点

 三菱商事は米シリコンバレーで、富士フイルム、東京海上ホールディングスなどと新ビジネスを発掘する拠点を設けた。約10社の人材が集まり有望なベンチャー企業や技術を探す。デジタル技術で業界の垣根を越えた新ビジネスが生まれているため異業種で手を組む。

 名称は「M―ラボ」。三菱電機、キリンホールディングス、旭化成なども入る。三菱商事は現地支店などに勤める全17人がメンバーで、他の参加企業は技術と事業がわかる人材を1人ずつ出す。全体で25〜30人となる。

 新ビジネスの種を探すだけではなく、日本にビジネスモデルや技術を持ち込み実際の事業化を後押しする。金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックや自動運転、製造現場の効率化、先端素材などを対象にする。

 単独で現地事務所を設ける例はあったが、異業種が集まるのは珍しい。「各社の知見を持ち寄り意思決定のスピードを速める」(三菱商事の柳原恒彦執行役員)狙いだ。

 【 総合商社――その「強さ」と、日本企業の「次」を探る 】

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三菱商事都市開発、高津の物流施設 増築工事に着手

 三菱商事都市開発(東京・千代田)は13日、川崎市高津区で運営する物流施設の増築工事に着手した。延べ床面積約4万9000平方メートル、鉄骨造4階建ての建屋を新たに建設し、複数のテナント企業が物流施設として使えるようにする。

 2018年6月の完成を予定している。投資額は明らかにしていない。16年2月に完成した既存施設と合わせて合計約9万9000平方メートルの物流施設になる。

 施設は第三京浜道路の京浜川崎インターチェンジから約1キロの場所に立地し、渋谷や新宿へは約30分、東京23区全域へも約60分で配送が可能。増築部分に入居するテナントは未定だが、既存施設は通信販売関連の企業などが利用している。

 三菱商事都市開発は同様の物流施設を川崎市川崎区や横浜市中区でも運営しており、18年1月には神奈川県座間市にも完成する予定だ。

 【 新・現代総合商社論: 三菱商事・ビジネスの創造と革新[2] 、早稲田大学商学部刊 】

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2017年03月29日

三菱商事がミャンマーで病院を展開

 三菱商事はミャンマーで病院事業に参入する。地元の大手企業と組み、まず2020年に総合病院をヤンゴンに開設する。事業費は100億円。経済成長による中間・富裕層の増加で現地の医療市場は拡大しているが、高度医療の受け皿は乏しい。

 今後、同国内で病院を10カ所以上に増やすほか、他のアジアの国でも展開する。日本の医師も招き、質の高い医療サービスを求める層を取り込む。

 4月に不動産や食品などを手がける複合企業のキャピタル・ダイヤモンド・スター・グループ(CDSG、ヤンゴン市)、病院を運営するイー・シン・ホールディングス(マンダレー市)と合弁会社を設立する。三菱商事は3割を出資する。

 CDSGは用地を開発し、イー・シンは病院運営、三菱商事は日本の医療サービスを移植する。

 最初はヤンゴン中心部から約10キロメートルにある再開発地区に総合病院を新設する。整形外科や眼科、消化器科、産婦人科など幅広い診療科を設ける。

 CDSGがマンションやショッピングモールの建設を進める一角に約9300平方メートルの用地を確保。施設は入院用のベッドを300床備える。富裕層を取り込むため病室の7割を個室とする。手術室10室のほかコンピューター断層撮影装置(CT)といった大型設備も置く。外来は1日で最大1000人を見込む。

 医師は国内外で働くミャンマー人を中心とするが日本人も募る。三菱商事はグループ会社を通じて日本国内で医療機器や医薬品の卸を手がけており、取引のある病院の医師を招く考えだ。

 ミャンマーでは11年の民政移管後の経済成長で、世帯月収が50万チャット(約4万円)以上の中間・富裕層が拡大。20年に12年比2倍の約1千万人に達するとの試算もある。

 医療市場は約1000億円とされ、年率20〜30%で伸びている。複数の施設を運営する病院はなく、三菱商事は市場の開拓余地が大きいと判断した。

 成長するアジアの医療市場の開拓を巡り、大手商社は病院事業を拡大している。三井物産は16年に中間層向けでアジア最大の病院企業に出資した。伊藤忠商事は資本提携している中国の国有複合企業、中国中信集団(CITIC)グループと組み同国内で病院の運営に参入する。

 ただ既存の会社や病院に参画するのが主流で、三菱商事のようにゼロから立ち上げるのは珍しい。ミャンマーを手始めに、他のアジアの国でも病院を広げる方針だ。

 【 2020年代の総合商社論 】

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2017年02月25日

三菱商事、純利益を4400億円に上方修正

 三菱商事の業績回復が鮮明だ。2017年3月期の連結最終損益が4400億円の黒字(前期は1493億円の赤字)になる見通しだと発表した。

  従来予想を1100億円上回る。上方修正は今期2回目。主因は鉄鋼生産で使う原料炭価格の上昇だ。非資源でも食料などの収益が上振れする。今期の年間配当を70円(従来予想は60円)と前期比20円増やす。

 「歴史的な水準までの値上がりは想定外だった」。増一行最高財務責任者(CFO)は原料炭のスポット(随時契約)価格についてこう話す。中国勢の生産調整などで昨年11月、1トン310ドルと5年ぶりの水準に上昇。足元は170ドル前後まで下げたが、「ある程度で収束し、(前期のように)80ドル割れする状況は考えていない」(増CFO)という。

 前期は銅価格の下落などで4260億円もの減損損失を計上、初の最終赤字に陥った。今期はオーストラリアに保有する原料炭の権益からの収益が拡大、金属資源部門の今期の純利益は1500億円と従来予想より800億円増える。原油などエネルギー部門と合わせ、資源分野の最終損益は1910億円の黒字と前期の3802億円の赤字から急回復する。

 昨年11月に下方修正した非資源分野も上振れする。今期の純利益は4%減の2380億円と従来予想から150億円引き上げた。海運不況を受け、保有船舶で減損損失約310億円を計上したが、ノルウェーやチリのサケ・マス養殖事業の採算が改善する。

 配当を増やす理由について、増CFOは「資源価格が底堅く推移し、非資源でもしっかり利益を出せる見通しが立ったため」と話す。とはいえ、資源高に支えられた急回復の面は否めず、安定成長には非資源分野の一段の強化がなお課題だ。

 【 新・総合商社論 三菱商事・ビジネスの創造と革新[2]】

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