2016年01月24日

2016年のアメリカ経済について (4)

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 - シリコンバレーが創出するアイデアやテクノロジーは、頭打ち

 昨年の米利上げから世界経済は混迷をはじめましたが、そのカギを握るのがアメリカ経済です。 東海岸の金融業、南部の石油産業は予測がしやすいですが、西海岸のテクノロジーは予測が難しいです。

 2015年にシリコンバレーの新技術創出、アイデアの実用化は頭打ちになったのではないかと思います。

 1. Google, Apple, Amazon, Facebook は、上場後に株主資本の最大化を目するあまり、シリコンバレーで生まれた新規ベンチャーに500億円、1000億円を出資して、自分のライバルになる前に芽を刈り取ってしまうという寡占化が進んだこと。

2. 去年から、シリコンバレー発の企業は、多国籍展開するのに、いかに法人税を安く収めるか、いかに安い人件費でオペレーションを回すか、という、いわば ”社内の財務官僚” が跋扈(ばっこ)するカルチャーに転じてしまい、

 「たとえ採算が合おうが合わまいが、10年先、20年先の大成功をめざす」 という、本来あったシリコンバレーのダイナミズムが減退したように思います。

 これまで世界を驚かせてきたテクノロジーの聖地には、従来ほどのスピードで新テクノロジーを産む力は失せてきたと思わざるを得ません。

 次の産業革新をする芽が無いかというと、必ずしもそうでもありません。次のテクノロジー覇権を握る芽は、徐々に新しい潮流として定着しつつあります。

 2012年頃から見られる一大潮流の変化は、すべてのサービスがクラウド上でのサービスになりつつあり、それは “IT産業がイコール設備産業にシフトしている” ということです。

 IBMが巨額の投資をしてソフトレイヤー等のクラウドサービスでAmazon、Google、Salesforceなどの後追いしていますが、戦略としては正しいのでしょう。いまの業界構造では新規のサービスが生まれにくくなっています。

 ただし次の変化の芽はもう出始めています。

 IoT(インターネット・オブ・シングス= すべてのモノにインターネットを組み込もう!)と、エクサスケールのスーパーコンピューターの開発です。どちらも覇権を握った会社が、その国の国力を変えるほどのパワーを持つと予想されています。

 GEがIOTで覇権を狙っています。次に出てくる会社になる可能性があります。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/…/column/15/032400051/032400001/
スパコンではなんと日本が次の覇権を握る可能性があります。ここはぜひ頑張って欲しいです。

 次のスパコンでもっとも重要な能力は消費電力あたりの計算能力です。いま日本がトップ3を占めています。

 このままいくとスパコンを動かすのに原子力発電所が必要になると言われていますが、日本のこの技術は。。。 ここから先はメルマガ ”熱血日記” を購読してお楽しみ下さい。http://www.mag2.com/m/0001646353.html

 (つづく)

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 【 株は1年に2回だけ売買する人がいちばん儲かる − 伊藤智洋 】



2016年01月10日

2016年の為替相場はどうなるのか?

 - 資産運用のコツ、短期売買か長期投資か 

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 今年に入ってから、10人以上から 「 ヒデキさん! ドル円相場はどうなるんですか!?」 と聞かれました。新春早々から株式市場は暴落、外国為替市場は逆方向の円高に急激に進んだのですから、動揺する人たちが後を絶たないのも無理はありません。                                                     

 短期的には、チャーティスト(相場のグラフを見て売買判断を下す人たち) が、過去3年間に続いた円安ドル高の逆を行く ”円高・ドル安相場” が来る、と言っています。むこう3か月か6か月で115円まで円高になると言う証券会社のエコノミストが多くいます。
                                                 
 これはもっぱら短期筋がメインで、米ヘッジファンドなど、2日、3日の儲けで勝負を賭けている人たちが円買いにポジションをかたむけているわけです。         

  ところが、経済のファンダメンタルズ(実体経済の基礎) を見る長期の投資家は、ドルの金利が上がるのだから、金利裁定 (金利の安い国の通貨が売られて、金利の高い国の通貨に自然にお金が流れる経済の原理) が働くわけだから、短期間の相場の乱高下はあっても、2年後、3年後には、ドル高になるのは必然だ、と言っています。

 経済学のマエストロ、アダム・スミスは著書 『国富論』 の中で “神の見えざる手” という言葉を使います。

 経済の表面現象は売ったり、買ったり、短期の振幅で乱高下するのですが、長期的に見れば、値段の安いものが買われ、値段の高いものは売られ、金利は高いものに自然と流れ、金利の安いものは売られる運命にあるのです。

 お金を運用する期間を2日、3日で見ている人にとっては短期的には円が上がるから “円買い・ドル売り” で儲けるチャンスがあるかもしれませんが、3年後、5年後に向けて長期的にお金を増やそうと考えている人たちは、歴史を見れば金利の高い通貨が自然と上がっていくのですから、世界の基軸通貨、米ドルで貯蓄する方が長い目で見れば大きく増えるはずです。

 要は、あなたのお金を2日、3日で5千円や1万円を儲けようと考えている人たちにとっては、円買い・ドル売りにすれば儲かるかもしれませんが、3年後、5年後にあなたのお金を資産運用で100万円、200万円と増やそうと考えている人にとっては、金利の高い国の通貨で貯蓄すれば良い訳です。

 短期で小さな儲けを出すか、長期で大きな果実を取るかという違いです。貯蓄のスパンの長さで、円買いにするか(短気派)、円売り・ドル買い(長期派)に決めれば良いので、為替相場の乱高下でウジウジ悩むだけ、あなたの時間がムダになる。。。 

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 【 Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2016年 1/12 号 [2016年 世界経済 新常態 】

2016年01月04日

2016年のアメリカ経済について (2)

【 2016年のアメリカ経済について (2) − アメリカは世界の警察官を止めた! American Economy in 2016 】

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 アメリカはどうやら疲れてしまったようです。“世界の警察官” の役割を果たすことに。

 地球の反対側で起こる国際紛争を収めたり、テロを未然に防いだりするために、CIA(米国家中央情報局)やNSA (国家安全保障局)、そして米軍を繰り出して、中東情勢やロシア情勢、中国情勢を平穏無事に収めるには多大な犠牲とお金がかかります。

“世界の警察官” を務めるためにかかるコストはぼう大です。2003年のイラク戦争のときに派兵された米軍の累計230万人のうち、6人に1人、約50万人がPTSD(精神疾患)にかかり、自殺する帰還兵が年間6,000人にも上ったそうです。

 こうした費用対効果を考えると、アメリカは広く世界に進出して軍事介入をするよりも、国内で自国の国益をたんたんと追求するほうが楽だということに気付いたようです。

 20世紀は石油の世紀でした。天然資源を大量に保有し、安いエネルギーを国の工業資源に転化できる国は豊かな経済を楽しむことができました。

 一時は日本経済の飛ぶ鳥を落とす勢いに減退したアメリカ経済でしたが、20世紀の終わる頃、IT技術で 吹き返しました。新しいモノ好き、革新とイノベーションで新しい経済(需要)を創るのが好きなアメリカ人は、家電製品と自動車という日本経済の必殺武器の代わりに、ITで新世紀の経済の主導権を見事に取ったわけです。

 株式市場で最も評価される米国企業は金融とITの2大産業です。このうち金融業は19世紀のモルガン、ロックフェラー(シティバンク)、メロンの3大財閥から栄えていましたが、IT産業は1990年代の後期から急速に栄えました。

 マイクロソフト、アップル、インテル、アマゾン、グーグル、フェイスブックと、時価総額上位の企業を連ねています。たった10年、15年でここまで世界の経済を制覇した力は恐るべきものがあります。

 時代が2000年に入ると、アメリカはもう一つの強大な武器を手にしました。それがシェールガスです。地中深くにある頁岩層の岩盤から取れるシェールガスは、従来の原油に代わる新たなエネルギー源として、急速に代替エネルギー源として注目されました。

 それまで大型のアメ車がガソリンを垂れ流し、電気もガソリンもガスも使いたい放題で、原油の輸入国だったアメリカが、自国内で取れるエネルギーを開発したおかげで、原油の輸出国に転じてしまったのです。

 エコノミストは、米国が世界の基軸通貨国だから、中央銀行の輪転機を刷ればするほど米ドルが印刷できるのだから、貿易赤字も経常赤字も垂れ流し放題で、アメリカの財政問題は解決不可能と言っていました。

 ところが、石油を自国内で大量に生産し、2016年からは石油の輸出国に転じたアメリカは、もはや中東の原油に頼る必要がなく、世界の警察官として中東、欧州、アフリカに大量の米軍を派兵する必要がなくなりました。

 サウジアラビアの石油にたよらなくとも、自国内で石油を生産できるようになったわけですから、 “パレスチナもユダヤもシーア派もスンニ派も、イラクもイランも知ったこっちゃない! 勝手にやれや!” という訳です。

 世界情勢が一気に不安定になったのが2015年の冬、アメリカの石油輸出解禁のニュースです。これにつけこむ国々がいるのです。

 ISIS(イスラム国)が、フランス・パリの劇場同時テロで120人余りを殺戮したのは記憶に新しいですが、アメリカが世界の警察官を止めると、世界情勢がとたんに不安定になるのは自明の理です。

 2005年に米ゴールドマン・サックス証券のエコノミスト、ジム・オニールが世界新興国に BRICS (ブラジル、ロシア、インド、中国等) という名を命名し、新興国がいちばん経済成長の伸びしろが大きい訳だから、新興国に投資しようというブームを巻き起こしました。

 その後、NEXT 11(ネクストイレブン: イラン、インドネシア、エジプト、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、)が主要な経済成長のリード国として、これらの国の株式や債券が買われはじめました。

 その後、2007年のサブプライム・ショック。。。
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 (つづく)
 
【 なぜ日本経済は世界最強と言われるのか − ぐっちーさん、丸紅、モルガン・スタンレー証券、ABNアムロ証券を経て投資銀行を創業したエコノミスト 】

2016年01月01日

2016年のアメリカ経済について

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 皆さん、新年あけましておめでとうございます! 新しい一年も、皆さまにとって幸せで、豊かな一年になりますことをお祈りしています。

 今年も自分の目標に向かって情熱的に取り組んでいきましょう。そして、素晴らしい結果と、心の底からの喜びが得られる、良い年になることを願っています。

 2015年は中国経済ショック、米国の利上げ、ギリシャショックと波乱の年でしたが、2016年も波乱の経済が続くと思います。

 日・米・欧と世界の3極が、実体経済はさておき、超金融緩和で実体経済の実力以上に政府当局が一致団結して中央銀行の輪転機をぐるぐる回して市場をお金でじゃぶじゃぶにしたツケが回ってくるからです。

 先々週のFOMC(連邦公開市場委員会。米国内でのドル供給の大枠を決めることによって、公開市場操作に重要な役割を果たす機関)がアメリカの利上げを決定し、0.25%ずつ、年に4回、計1%近い利上げがほぼ確定したのがこの冬一番のニュースでした。その裏にある事実が2つあります。

 アメリカの実体経済は絶好調で、超金融緩和のたずなをいい加減に引き締めないと、バブル崩壊のツケが後々回ってくるという予防策。今回の利上げは健全な経済運営にとって必然だったこと。

 アメリカの労働市場はこのところ6年間の間でめざましく改善し、失業率の低下と非農業分野の雇用増大の恩恵に服しました。これに伴い、アメリカの実体経済であるGDP (国内総生産)は、7〜9月期で2%増加しました。

 そして、アメリカが利上げをすると、それまで株式市場や不動産市場、投資信託市場にまわっていた投資資金が、銀行の預金や債券市場に戻ってきます。

 今まで日米欧の世界3極政府が協力して株式市場や不動産市場のリスクマネーに回っていたお金が、確定利付の銀行預金などに戻ってくるわけです。そうすると、米国の株式市場や不動産市場は、冷や水を浴びることになります。

 次に来るのは日本株市場や欧州株市場の下落です。リスクマネーの出し手が減り、安全な銀行預金や債券市場にお金が移動するからです。

 為替市場は、金利の高い国の通貨が買われるのが自然な流れですから、短期的な乱高下はあると思いますが、長期的には金利の安い日本円は売られて、高い米ドルが買われて、ドル円相場は円安に向かうのが金利の必然です。

 アメリカの金利上昇に隠れて、今年あまり注目されなかったのが、サウジアラビアの経常赤字転落です。何も努力しなくても、地面を掘れば無料の原油がじゃぶじゃぶ湧いてくるサウジアラビアは、世界経済の垂涎の的でした。

 原油安がヘッジファンドの先物売りで35ドル台まで暴落した2015年ですが、サウジアラビアをはじめ、ベネズエラ、ブラジル、ロシア、イラン、リビアと、産油国の経済は2016年にはメタメタになるでしょう。

 すると今度は、オイルマネーが産出した余剰資金の供給源であったリスクマネーの出してが減り、米国株市場や日本株市場の買い手が減ってきます。アメリカの利上げと、産油国から湧いてきたリスクマネーの出し手が減り、2015年までの超金融緩和経済が逆流しはじめるわけです。

 2016年は油断できません。

 (つづく)

2015年04月14日

外資系証券の先輩と − 外資黄金時代

今日は、米系証券の先輩と都心のホテルでお茶をしてきました。まだオフィスが赤坂アークヒルズにあった90年代にエクイティ部門(日本株)で活躍されていた先輩なのですが、日系証券会社から引き抜かれ、東京では後発組だった株式部門のインフラを作られた方です。

一日に最大、1億株にものぼる大量の日本株注文を顧客の機関投資家から受けたことがあり、それがTSE 東京証券取引の一日の出来高の約15分の1にものぼったため、トレーダーと協力して株価を乱高下させないように執行していったとか、

日系から転職したら年収が5倍になったとか、経費の使い方は青天井だったとか、日本で初めてブロック・トレーディング(大量の株式注文を、自社内の他の大口顧客の注文や自己売買で受ける)を定着させたとか、もうエキサイティングな話ばかりでした。

当時は外資系証券が東京で急膨張していった時代です。時代背景もあります。

いずれにしてもこの先輩、もう60代なのですが、「倉ちゃん、こんど新しい事業を始めるぞ。」と、艶のある肌で、覇気に満ちた方なのでした。

どの部門にいらした方でも、先輩はアグレッシブ(超積極的)な人が多いと思いました。元気を頂きました!( ´∀`)

 【 ゴールドマン・サックス − 世界最強の投資銀行 】

2015年01月30日

ヘッジファンド特集 (3) 年収1,000億円! 

 − ありきたりの経済常識の裏を行くことで株や債券市場で大儲け。医学生の道を歩きながら株式市場を極めたマイケル・バーリ 

 【 引用: 世紀の空売り、マイケル・ルイス箸 ”ムーディーズもゴールドマンもクソくらえ” 】


 年収1,000億円というと、どういった人たちが目に浮かぶだろうか? 日本ではまず思いつかないだろう。

 ところが、米国においては、マネー・マネージャーたる資金運用の世界で年収1,000億円  も稼ぎ出す辣腕ファンド・マネージャーがいるのである。

 ポールソンファンド、ミレニアム、ソロス・ファンド等、欧米諸国の富裕層やアラブの政府系ファンド、QE2のお金を預かり、債券市場や為替市場、株式市場で切った、貼ったの激しい攻防戦を繰り広げる頭脳派である。そして彼らの多くは短期投資家ではなく、長期投資派である。

 デリバティブや先物取引を使い、最小限のお金をもとに借入金を駆使したレバレッジで元本を膨らませ、債権数理、統計学を駆使した数式をもとに大金をかけて、ふつーのサラリーマンが50年かけて稼ぐ額を、わずか1年で稼ぎ出す、およそ凡人離れした人たち。

 そんな彼らがどんな思考回路で常人の裏をかいたか、という事実が金融小説、マイケル・ルイスの書籍で徐々に明らかにされている。

 2007年から8年にかけてのサブプライム・ショック、リーマンショックで世の過半数が大損を被った年に、世間の経済常識の裏を行くことで年収1,000億円以上を稼いだヘッジファンド・マネージャーがいたのである。

 彼らが成功したのは何のためか?

 端的に言えば、自分の直感が正しい、おかしいと思った現象を、深く突っ込んで調べ上げた結果、金融界の上層部がたとえ何と言おうと自分の意見を押し通したと言えば良いだろう。

 アラン・グリーンスパンという、日本でいえば日銀総裁にあたる経済のエキスパートが

 「アメリカ経済は健全だ。バブルのきざしもない。消費経済は順調に拡大している。」 という大本営発表に、眉に唾をつけて疑い、貸金返済能力のかけらもないメキシコ移民、プエルトリコ移民が自分の年収の10倍もの借金をしてカリフォルニア州やニューメキシコ州、ネバダ州で分不相応な一戸建てを建築する、という不動産バブルがおかしいと、正面切って論争を挑み、自己資金を貼ったのである。

 アメリカの金融界は、それでも秩序正しく投資活動をしていた。商業銀行がそうした移民や低所得者向けにローンを出し、それが数百億円や数千億円の貸付残高になると、商業銀行は一行だけで持つリスクを分散させるために、今度はそれを証券化商品にして、紙切れの債券を多数発行して、上位の金融業者であるモルガン・スタンレーやメリルリンチ、ゴールドマン・サックスといった投資銀行 (証券会社) に、 “住宅モーゲージ債券” というさも尤もらしい名前をつけて売りさばいた。

 今度はモルガン・スタンレーや、ゴールドマン・サックスが、それらウサン臭い証券化商品に、ムーディーズやスタンダード&プアーズが付けた財務信用格付けがAAですとか、Aプラスですといった大家のお墨付きをもって、アラブや欧州の富裕層、政府系ファンドに大挙して売り回った。

 問題は、アメリカを代表する投資銀行や商業銀行が、顧客に売り出すときに “証券化商品の財務状況は健全です” と言い切った格付け機関の調査能力がどれほど信頼できたか、ということである。

ヘッジファンド・マネージャーは、こうした米国格付け機関や投資銀行が是と認めた事実に眉に唾をつけて疑い、 「カリフォルニア州の高額な一戸建てを、年収300万円の低所得者が購入できるのはおかしい。」  と、世の経済常識の逆張りの投資を張って大儲けした。

 CDS (住宅ローン債権にかける保険商品) を大量に買い、世の中が 「いくら何でもこの現象はおかしい、と気づいた時、マイケル・バーリは元本の10倍以上の金を手にしたのである。

 “義眼の相場師 兼 医師、 バーリ”

 2004年はじめ、義眼の株式投資家であったマイケル・バーリが、未知の領域だった債券市場に夢中になっていた。アメリカの金銭貸借の仕組みについて、できる限りの知識を頭に詰め込んだ。債券市場に新たに取りつかれていることを、バーリは誰にも離さなかった。

 ひとりカリフォルニア州サンノゼの事務所にこもり、本や、新聞・雑誌の記事や、金融関係の書籍を読みあさった。とりわけ知りたかったのがサブプライム・モーゲージ債の仕組みだ。莫大な数にのぼる個人の住宅ローンを積み上げて造られた一基の塔。

 最上階にある債券は、いちばん先に償還されるので、格付け機関ムーディーズとスタンダード&プアーズによる格付けが最も高く、金利は最も低い。最下階の債券は、最後に償還を受け、真っ先に損失を被るので、格付けが最も低い。

 下のほうの債券を持つ投資家は、引き受けるリスクが大きく、そのぶん、上方の投資家より高い金利を得られる。モーゲージ債を買う場合、投資家は塔のどの階に投資するかを決めなければならないが、マイケル・バーリは、モーゲージ債を買おうと考えているわけではなかった。

 サブプライム・モーゲージ債を空売りする方法を模索していた。どのモーゲージ債にも、血の気が失せるほど退屈な130ページの目論見書が添付されていた。そこに書かれた細かい文字を読むと、それぞれが独自の小さな法人になっていることがわかる。

 バーリは、2004年から2005年はじめにかけて、何百通もの目論見書を通読し、何十通かを精読した。年百ドルの料金を支払えば、誰でも全部の目論見書をネットから入手できるのだが、それをここまでちゃんと読みこんだ人間は、本文を記載した弁護士以外には、バーリただ一人だろう。

 この時期のモーゲージ債、2004年という早い時期であっても、貸し出し基準が低下していることがはっきりと読み取れた。貸し出し基準は下がっているどころか、落ちるところまで落ちていた。その最底辺についていた名前は、“金利支払い元本逓増変動金利型サブプライムローン”

 このローンに飛びつくのは、収入の無い人間だ。バーリが理解に苦しんだのは、貸す側がなぜそんなローンを組みたがるのかということだった。

 ヘッジファンド・マネージャーの多くは、顧客の投資家たちとのおしゃべりに時間を費やし、顧客に出す四半期ごとの報告書を形式的なものとみなしていた。面とむかって人と話すのが苦手なバーリは、そういう報告書を、自分の能力を顧客に示す手立てとして、重要なものと考えた。

 バーリは解説する。「貸し手が節度を失っているという明らかな兆候でしたね。ローンの売上を増やすために、条件をどんどんゆるめていたのですから。」

貸し手は自分でローンを抱え込まず、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーやウェルズ・ファーゴなどに売り、先方がそれを債券にパッケージして売るという仕組みが出来上がっているのだ。

 当時のバーリには、投資戦略上の問題を抱えていた。サブプライム・モーゲージ債の各階層(トランシェ)にはひとつ特徴がある。それは、空売り(ショート)ができないということだ。

 株や債券を空売りするためには、まず借りてこなくてはならない。ところが、サブプライム・モーゲージ債のトランシェは、ちっぽけで、ありかがわからなかった。それが下落するほうに公然とかけることができなかったのだ。

 “義眼のせいで”

 バーリは自分が他人と違うということを、2歳のとき感じ取っていた。2歳のときにめずらしい型の癌をわずらって、腫瘍を除去するという手術を受けた際、左の眼球を摘出された。片目を失った少年は、他の誰とも違う見方で世界を眺めることになる。

 少年期のバーリは、ほとんどの時間を一人で過ごすことを特別なこととは意識しなくなった。20代後半までには、友だちのできないタイプの人間だという自覚を得るに至った。サンノゼのサンタ・テレサ・ハイスクール、UCLA(カリフォルニア大ロサンゼルス校)、ヴァンダービルド医科大学時代を通じて、長続きする対人関係を一度も築けなかった。

 それがどういうわけか、結婚は二回している。ひとりめの妻は韓国系の女性で、すでに別れて違う街に住んでいた。二人目の妻とは、まだ結婚生活を続けていた。

 バーリは、マッチ・ドットコムのプロフィール欄に、“片目しかない医学生。人付き合いが苦手で、14万5千ドルの学資ローンを抱えています” と正直な自己紹介を書いた。

 “株式市場に対する強いこだわり”

 バーリはコンピュータには、心底から興味をいだいていた。機械そのものが好きなわけではなく、生涯のこだわりを追求するうえで、コンピュータが役に立つからだ。生涯のこだわりとは、株式市場の仕組みを知ることだった。

 小学生のころ、父親に新聞の株価一覧を見せられ、株式市場はゆがみきった場所だから、けっして信用してはいけないし、まして投資などするものではないと聞かされて以来、その仕組みがずっとバーリを魅了し続けてきた。

 子供の頃でさえ、その数字の世界を、論理で制してみたいと思っていた。バーリは、株式市場に関する本を興味として読み始めた。。。

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 ( つづく )



2015年01月03日

2015年の世界経済、日本経済について − 経済はこう動く

 ミクシイ友達の会社経営者が2015年の世界経済について、日本経済について非常に秀逸な観測をしていましたので共有します。

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 今年は12月30日までマーケットが動いておりましたため、年末ギリギリまで落ち着かず、どうもそわそわする一年でした。

 リーマンショック時に自社の売り上げが露骨に落ちるという事件に直面して以来、かれこれ6年程、経済・金融関連の分析を努めておりますが、何年経とうが世界のマーケットに少しでも触れていると、実務が年納めしていてもなかなか落ち着かないものです。

 2015年の前半には、原発再稼働問題、憲法改正問題、TPP論争、沖縄基地建設問題と、難題山盛りのアベノミクスですが、経済的な観点から言えば、取りあえずは12月14日の解散総選挙に伴い、消費税増税の延期が為されたのでほっとしております。

 当初の予定通り、2015年の10月に10%に引き上げていたら、IMF・S&P・ムーディーズ連合艦隊様的にはレーティング上、ご満足頂けたかもしれませんが、それ以前に国内市場がフルクラッシュ。洒落にならない事態を招きかねなかった中、安倍首相・黒田総裁はギリギリの立場で良くやりきったと思います。

 ここは手放しで賛辞を送って良いのではないでしょうか。タカ派の財務省、またその意向を汲む自民党議員と、ハト派の世論、その流れを汲む自民党議員。魑魅魍魎に挟まれた状況の中で、短期決戦で民意を問うと解散総選挙を決行し、結果的に320議席以上自公で取ったのは良くやりきったなと思います。

 2015年10月に増税されたら、ファンダメンタル的に言えば、日本経済は完全にアウトでしたから。

 まあ、2017年4月からの増税は決行するとコミットしてしまっているので、結局のところ、クラッシュが早いか遅いかの違いでしかないのですが。後述しますが、日本はもう後戻りの出来ない未曾有の領域に足を踏み入れました。

 行き着く先は強烈な円安と物価高、実質賃金の継続的大幅下落と実質消費の大幅減少です。それでも、短期間で破綻されるよりは少しでも後に伸ばしてくれた方が良い。それまでに何らかの打開策が打ち立てられれば、日本経済が延命するウルトラCが見つかるかもしれません。可能性は著しく低いかもしれませんが。

 振り返れば2014年は、日本経済が景気後退局面に移行した可能性が著しく高い。いや、移行したと断言しても良いかもしれない。去年末のブログにも書きましたが、やはり消費税増税8%はダメージが大きすぎた。

 “増税後は、投資家各位気をつけた方が良いでしょう”という主旨の発言をしましたが、予想通りというか、懸念通り、国内のマーケットは本格的に消費減退モードに入り、企業の在庫比率も高まり、釈迦に説法ですがGDP成長率マイナスという厄介な問題を抱えてしまいました。

 消費税増税を決行した2014年4月から景気後退は本格化。4月-6月期のGDPはマイナス7.1%という驚異的な数値をたたき出し、7月-9月期もマイナストレンド継続。景気の循環変動を捉える際に良く使われる、鉱工業生産統計の中の製品在庫率指数も、2014年1月には99.3ポイントでボトムをつけていたものの、7月には118.4にまで上昇(つまり在庫過剰。売れていないと言うこと)。

 GDPや在庫率指数を見るまでもなく、いち消費者としての体感でも、消費税8%というのは高い。50万円のものを買うと、今までは2.5万円の消費税だったのが、4万円に増えている。この差は明らかに大きい。

 実質賃金が上昇局面に入っていれば、給与増額分が増税分を上回ることが見込めるものの、実態は政府が公務員の給与を無理矢理底上げして賃金改善をアピールする始末。民間の給与総額は変わっておらず、この状況下で消費意欲減退と実質消費冷え込みのダブルパンチは痛すぎました。

 デフレ脱却、そのための円安・株高といったアベノミクスが、企業の在庫比率上昇、GDPマイナス成長という確かな壁に激突し、その限界と失策が表面化してしまいました。アベノミクスは確かに失敗してしまった。日本は、近未来にのしかかってくる膨大な社会保障費をまかなう術を失ってしまいました。

 そんな中、12月16〜17日に開催された米FOMC(米連邦公開市場委員会)の記者会見におけるイエレンFRB議長の発言は、日本経済にとって唯一の救いと言え、非常に絶妙な内容でした。

 米ドルゼロ金利策の維持に関して「相当な期間」という表現を削除するとの見方が市場コンセンサスの中、その予測を覆して残したのみならず、利上げ時期については「少なくとも向こう2回(15年1月、3月)のFOMCで始めるとは考えられない」とし、「金融政策を正常な状態に戻し始めるのを“忍耐強く待つ”」との文言を付け加えました。

 すなわち、米国の利上げは15年4月以降までないことを宣言したに等しく、現実にはイエレン議長の記者会見が予定されているFOMC開催は2015年6、9月なので、早くても6月の実施となることを示唆したわけです。マーケットは「時間的に充分猶予がある」と判断。

 結果的に、このイエレン議長からの“一足早いクリスマスプレゼント”を受け、投資マネーの収縮危機が和らいだ格好となり、日本株含めて、世界株式の上昇に繋がったわけです。

 イエレン議長の発言を受けて、日経平均・先物は急回復。クリスマス前後までは、堅調な回復を魅せました。この流れを受けて、2014年年末は、“掉尾の一心”を地でいく大納会になるかと思いきや、12/29にまさかのギリシャ選挙が膠着の巻。

 次の選挙日である1/25まで持ち越しがなされ、可能性は低いですがユーロ脱退クラッシュの物語が燻ったことは実に気持ちの悪い年の瀬でした。日経平均先物も12/30時点で17200円台まで急落。LC巻き込みながら窓を埋めに行く、嫌なチャートとなってしまいました。

 まあ、S&Pケース・シラー住宅価格指数が良いという話もありますし、2015年6月まではドルの利上げがないことを考えると、1/25前後までぐずつく可能性は残れども、我らが日銀ETFロケットランチャーがきっと炸裂することでしょう。実質ドルの利上げが織り込まれてくる4月手前頃までは、比較的株式投資も債券投資も安心して見ていられるのではないでしょうか。

 国内株に関して言えば、10/31の黒田大砲以来、一度も循環物色されていない新興市場が直近注目を集めています。年始〜2月頃までは新興株が注目される形になりますので、割安銘柄は順次拾い集めていくと良いかもしれません。

 日経平均株価に関しても、年末こそ『エボラだギリシャだ原油だ』で急落しましたが、債券利回りと株式の適正益利回りの格差(イールドスプレッド)を元に適正株価を算出すれば、日本の長期金利水準1%の前提で、標準的な利回り格差を3%と考えると、株式の益利回りは4%、PERでいえば25倍が妥当となり、固く見ても21,000円~22,000円、場合によっては24,000円を目指してもおかしくない状況です。

 加えて後述する円安トレンドがフォローしますから、外国人機関投資家からは格好の的でしょう。はっきり言って、日本株はまだまだ割安水準です。

 従い、ドルの利上げが想定される春先ぐらいまでに一度19,000円〜20,000円近くまでトライし、イエレン議長の発言で急落、その後夏枯れを見越して凧相場になりながらも、例年通り秋口から急反発して年末に21,000円〜22,000円近辺の最高値圏をトライする、というのが最も平和的なシナリオかなと。

 NYダウも流石に調整するでしょうが、調整幅も最大2,000ドル近辺で収まり、その後は堅調に伸びるのではないかなと。

 理財商品のチャイナショックや米ロ冷戦の悪化、ギリシャユーロ脱退など、予期せぬ事態が起こったら話は別でしょうが、オーソドックスに読んでいけば、年始〜4月までは新興株&先物で回転させ、春先からドルの利上げ言及まではノーポジで下落を待ち、夏前後〜9月・10月あたりの崩れきったあたりで再エントリー、年末高値更新のところで売り抜け、というのが理想的なトレードと感じます。

 来年の秋口には郵政の上場も噂されていることもあり、仕込むには狙いやすいポジションかと思います。

 為替については、まず目先、恐らく3ヶ月以内程度に、ドル円124円を目指すでしょう。年末に向けてはGSが示唆したように130円をボトムラインとして、もう少し上値までトライするのではないでしょうか。人民元に関しても、6年前から訴え続けた悲願の1元=20円にタッチ。名実共に、ドル・人民元二大通貨時代の到来です。人民元は、引き続き上昇局面に入るでしょう。

 ユーロは売りです。来年はユーロシューターとして、ユーロドル売り叩いた方が良いと思います。1.20まだまだ割るかと思います。ユーロのロングは要注意です。危険だと思います。ギリシャ、DAX、燻る要素が多すぎます。

 アフリカのランドは貴金属始め豊富な資源を有している割に、利上げ出遅れ通貨です。政策金利も約6%と、ピークの時の半分近く。手堅く政策金利二倍を目指して行く通貨として、しばらくは安心して見ていられる通貨ではないでしょうか。ランド円9円台は迷わず拾って良い、安心の通貨である気もしています。

 対して、今年一年小職もお世話になったブラジルのレアルは政策金利が11.75%を迎え、新政権は自国通貨の利上げに積極的でなく、2016年オリンピックの折り込みも踏まえると、上下動しやすい通貨になってしまった。

 テクニカルチャート的にも少し不安を感じる動きをしておりますので、来年はかなり乱高下が想定される通貨ではないでしょうか。ポジションを持つにはあまりお勧め出来ない通貨かと思います。

 また、現物・コモディティについてですが、基本、ドルの利上げは、一部新興国からの資金引き上げを招きます(高リスク通貨より低リスク通貨のドルで高金利運用したがるため)。新興国は自国通貨を守るために、外貨準備高や金を売ります。

 すると、過剰流動性によって上昇し続けた金の価格は、緩和縮小の流れを受けただでさえ下落傾向にある中、新興国からの金叩き売りを浴びせられる格好になりますので、相当の値下げが想定されます。来年は金の値下げを念頭におかれた方が良いかもしれません。金(及びプラチナ)のショートポジションを狙うには面白い年だと思います。

 2015年は、日本が再生するか没落するかの分水嶺となる一年でしょうね。といっても、申し上げたように量的緩和、追加の黒田大砲を行ったにも関わらずGDPはマイナス。GDPマイナスとは、言い換えれば国の総需要の減少です。

 需要がなければ創れない。創れなければ、雇えない。間接的に民間の雇用機会が削減され、実質賃金が上昇しないオチになったわけですから、浮上するにはなかなか難儀な状況なわけですけれども。決まって支給される給与(実質賃金)も16ヶ月連続マイナスですから。賃金の減少、消費の減退、企業業績の悪化という流れは確定的になってしまいました。

 いやあ本当に痛かった。そして惜しかった。安倍政権発足当初、デフレ対策として金融政策と財政政策を掲げたアベノミクスは、マネタリーベースを増やすところまでは素晴らしく良かったものの、マネーフロー(ストック)を増やしきれず、総需要を創れなかった。

 政策がフリードマンに傾倒しすぎた。景気回復には有効需要の創出がやはり鍵なのだ。金刷るだけじゃ駄目なんだよ。日銀の貨幣供給量だけでは物価をコントロール出来ないのは歴史が証明している。お金を刷るだけじゃなくて、設備投資や総需要の創出に向けて僅かな工夫をすれば日本の復活は成功した。

 あるいは貸出総量緩和法か何か創って、徹底的に企業と個人へ資金を注入すれば良かった。公共事業でも良い。ほんの少しだけ、ケインズの要素を混ぜれば良かった。グローバリゼーションの時代に小さな政府を目指そうとすると、民間金融機関はリスク資産には投資しない。

 賢いファンドマネージャーを抱えていれば、円キャリートレードをかまして、外債で運用する。そりゃそうだ、ゼロ金利なんだから。良く分からない経営者に金貸すよりは、高金利通貨や安全資産の方が圧倒的に魅力的。

 金融庁もそれを推進する。こうなると、日本国内の民間設備投資はいつまで立っても増えない。民間設備投資が増えなきゃ、総需要は増えない。総需要が増えなければ雇用機会は減る。雇用機会が減れば実質賃金も上がらない。当たり前の話だ。そこにきて総需要抑制の急先鋒である消費税増税。8%を2014年4月に決行した時点で、アベノミクスは実質矢折れ力尽きた。

 確かに気持ちは分かる。財政状況が逼迫していて、というか逼迫していると思わされていて、対GDP債務比率が200%越えていようが本当は国の資産が1,000兆円以上あり、対外純資産(対外債権、主にドル)も320兆円以上ある世界で一番豊かな国なのに、International Monetary Fund(IMF)からは “お前の国はやばいから絶対増税しろ” と脅されるわ、格付け機関の一味には財政健全化させるために消費税増税をしないとレーティング下げると揺すられるわで、時の政権は国際社会の評価を常に気にしなければならない。

だから、どこかのタイミングでプライマリーバランス黒字に向けた動作(ポーズ)を取らないと行けない気持ちは、十分分かる。麻生さん、黒田さんの言っていることも良く分かる。しがらんだ状況下での発言ととれば、言っていることは極めて正しい。

日本が置かれている現状というのは、正に前門の虎、後門の狼状態なわけです。財政健全化に向けて政策を練ると民業が圧迫され、財政健全化を先延ばしすると海外の黒船船員からショットガンで背中を撃ち抜かれる。

身動きを取るに取れない最大の要因は、1.人口の減少と、2.借金過多。今後日本は人口の絶対数が減少していき、2050年には9,000万人にも至ると言われる。いつ地震が来るか分からず、放射能はだだ漏れていて、中国・アジアとの外交(戦争)リスクを抱える我が国は、人口の絶対数が減り産業が根本からシュリンクするという事実と立ち向かえるだけの好材料を世界に発信することは出来ず、かといって財政健全化の施策を無視することも出来ない。

そこで折り合いをつけてトリクルダウン政策(富裕層や大企業に富を落とし、民間を潤すことを狙った政策)を立案した。そのために、輸出企業に有利な消費税増税を決行し、法人税減税を示唆し、金融機関を潤す大量の量的緩和を実施。

経団連を構成する輸出企業にとっては、消費税は還付される特別利益の原資ですからね。だから経団連は消費税増税を推奨するんですね。彼らは1%増税で数百億円還付金儲かるからね。日本って怖いね。で、当たり前だけど、グローバリゼーション全盛の時代に、ナショナリスト(国士)の存在を前提としたトリクルダウン政策なんてやっても意味があるわけがない。

『自国のためより自社の利益』がグローバリストの共通言語です。結果として、刷られたお金は金融機関と一部の大企業にとどまり、金融機関は貸出先がないため全ての資金を不動産と株式で運用、大企業は調達した資金を使って海外の設備投資に回し、残りは内部留保に振り替えてしまった。これがアベノミクスの正体。

 敗因の理由。株価・不動産が爆謄しているのに、どうも一般人は豊かになった気がしない。そりゃそうです。中間層を支える一般企業は物価が上がり粗利が経る中、満足の行く資金調達が出来ていないわけだから。その中で、一生懸命利益を出そうと工夫して人件費マネジメントしていたら、ブラック企業だなんだと叩かれるんだから。

 で、『深夜営業しません、もう雇用改善します』と宣言して、適正な営業利益創出のため業界的に牛丼の値段上げたらまた叩かれるんだから。なんだよ! 

 学芸会じゃないんだから自分が企業を叩いたら何が起こるか予想しろよっての。全ての原因は、マネタリーベースは増えたのに、マネーフローに至らなかったこと。有効需要を創出出来なかったことと、トリクルダウン政策の致命的読み違え。結果として民間企業は多少の資産効果以外恩恵を受けることが出来ず、アベノミクスは失敗に終わった。

前述した1.人口減少と2.借金過多を全ての要因として考えると、1.の人口減少なんて数十年前から計算して人口動態設計しないと解決方法ないのだから、International Mafia Fundに今更言われたって、そんなの勘弁してくれよって話。

後者の2.借金過多については、1975年に赤字国債の特例法を解禁したのが全ての始まりで、その後1985年のプラザ合意からバブル崩壊、不良債権処理の原資から失われた20年に至るまで国債ばらまくしか方法無かったんだから、今の世代にツケを回されても冗談じゃないよってのが本音。

アベノミクスの実施に至った二大疾病は、全て上の世代方々の失政と、今やGDP比10%に満たない輸出階級の華族達に起因する。アベノミクスの失政にも原因はあれど、本質的には、シニア層と一部の輸出階級の皆さんのツケを被らされているのが、中間所得層を支える我々20代〜30代。だから問題の根は凄く深いし、ウルトラCで解決出来る話でもない。

1971年のニクソンショックから始まった、急激な円安→円高トレンドが、世代を超えて、円高→円安トレンドに入ったって話に過ぎない。1ドル360円が当たり前だった金本位制時代から、ドル石油体制に移行したドル円100円近辺の時代、そしてこれからは世界同時量的緩和という未曾有の時代における失われた国としてのドル円200円〜300円の時代。

ただそれだけのことなんですよね。たかだか20年足らずで円が4倍の価値になったわけですから、一定の潜伏期間を経て、これからその逆回転が起こるだけ。円の価値が1/2、1/4になっていくことは確定的な流れなわけで、我々世代というのは、このトレンドを否定するのではなく、また無駄な抵抗をして国家を暴走させるわけでもなく、正面切って受け入れていかなければならないわけです。

しばらくはアメリカのロシア潰しで原油が下落を続けるでしょうが、原油が本格的に上がり始めたら最後。物価は暴騰し、本格的なスクリューフレーションが到来する。そうなると、今年みたいに年収100万円時代のノマド的生き方では貧困時代を生き残れなくなり、ブラック企業を糾弾したり、生活保護をもらったりする気力まで奪ってしまうことになる(財源がとっくにないだろうけれど)。

せっかく若者が絶望の中で貧しい時代と折り合いをつけて生き抜く術を模索しているのに、最低限のライフラインまで奪われるような超貧困社会が訪れたら、あまりに不憫で忸怩たる思いしかありません。

いやもしかしたら、究極的に貧困社会が訪れると、普通の人が普通の生活をするためには、都心での生活コストはとてもペイ出来ず、地方に行くしか無くなるかもしれない。そしてたくさんの人が地方に行くことにより、地方が復興すると。それが安倍さんの言う地方創生だったりして。

それはそれでとてもシュールだけど。どんな理由があれ、地方に人口流入が為されることは意義のあることですからね。

フランスの経済学者、トマ・ピケティは、その著書『21世紀の資本』の中で、

・r > g
※r=資本収益率、g=国民所得の成長率

という極めてシンプルな公式により、資本主義の根本的矛盾を指摘しました。国民所得の成長率を資本収益率が上回り続ける限り、資本主義下においては、歴史的に格差は拡大し続ける。

世界各国の対外資産を足すと、何故か対外負債を下回る(つまり世界の対外純資産はマイナス)という世にも奇妙な物語が存在するわけですが、これもひとえにふくれあがった資本収益がタックスヘイブンに隠されているが故の話。

富める者はrを最大化させタックスヘイブンに資産を隠し、増えた負債を労働者が背負い続ける。gがrを上回らない限り、貧富の格差が拡大していくことは免れません。

『資本主義は最悪のシステムである。しかし、資本主義以上のシステムは存在しない。』


こう喝破したのはイギリスのチャーチルでしたが、正に資本主義のなれの果て、現代の金融資本主義という制度は、所得の再分配機能を無くした、貧富差拡大装置となりさがってしまいました。

本当は全世界の政府・金融機関に均等で0.1%でも資産課税をすれば、富の分配機能は健全化するわけですが、現実的にはそんなこと、とても不可能でしょう。であるならば、日本の地方が立ち上がって、タックスヘイブン効果をもたらす、いわばヘッジファンド機能を有した街が沢山出来れば良いのですけれどもね。

そうすれば外貨も稼げるし、口座開設目的で外人が来れば異文化コミュニケーションにもなるし、英語教育にも繋がる。人口流入効果も見込めて地域が潤う。

街に沢山の外国人が来れば、スクリューフレーションにより都心で生活に苦しむ若者もIターンUターンで地方に戻ってくるでしょう。人口流入が生まれれば商業が発展し、商業が発展すれば町はきっと豊かになる。日本という狭い地域で所得格差を埋めるスキームがパッケージ化出来たら、世界の貧富の差が埋まるヒントになる気がしてやみません。

さておき、日本政府は後戻りの出来ない片道切符の特急列車に乗ってしまいました。ただ貯金するだけで、資産が目減りする時代。貰えない年金という根拠なき支払いにも関わらず、永久上昇を義務化される社会保険料。

圧倒的に下落する可処分所得。上がり続ける税率。炸裂が懸念される国債バブル。そのリスクにつけて220兆円の巨額年金(GPIF)を国内株と外国株に投じる一興。

この特急列車の行き着き先が天国なのか地獄なのか・・・ハイパーインフレ、スタグフレーション(スクリューフレーション)、社会保障費破綻、金利急騰に国債暴落と、目の離せないイベントラッシュが近未来、続いて参りますが、墓場に片足を突っ込もうとも、最後まで日本経済の行く先を見守っていきたいと思います。我々にはその義務があり責任があります。

 ・FRB利上げに伴うダウの大幅調整
 ・ロシアクリミア危機
 ・DAX変調によるドイツの苦境

 ・ギリシャを始めとするPIIGSの破綻
 ・欧州経済の先行きを不安視したユーロの急落
 ・理財商品の炸裂によるチャイナショック
  ・大震災・天災

上記のように、現代の日本はバルカン半島7つ分ほどの火薬庫を抱えており、そのどれか一つでも炸裂すると、日本経済のクラッシュ、皮切りに、世界恐慌が起こりえる状況下におります。

信用をベースにしていた金融というツールの限界がここまできていると、これからの生き方を見直す時期に来ているのかもしれません。国が破綻しても人は残ります。韓国は1997年、ロシアは1998年、アルゼンチンなんて何度も破綻しておりますが、国民の命が取られることはありません。

そこに山河あり、人あり、知恵・資産があれば、復活をすることはいくらでも出来ます。膨張した金融資本主義が揺り戻しをした後に、本当のユートピアに向けて人類が歩めるきっかけになるのであれば、多少のショックは必要悪なのかもしれません。

大切なのは、起こるべきことを逃げずに受け入れ、そして正しく解釈し、その先の時代を見据えた生き方をしていくことでしょう。それこそが、我々の為すべきことであり、出来ることだと思います。そして、地球市民の意識を持った人達との繋がり。これが、これから降ってくる天災及び人災を免れる唯一の道なのでしょう。

国破れて信義有り。信義ありて、国蘇り

今年の一年は、一生涯大切にしたいと思える人格者の人々と沢山のご縁を頂きました。幸いなことにその多くは、柔軟な発想で、次代を見据えた慧眼を持つ方々ばかり。来年は、ショックに備えて仕掛けをしながらも、有事に備えた強固なネットワークを構築し、新しいコミュニティの在り方を模索する一年にしたく思います。

21世紀は国・企業に雇われない時代。4年以上前から提唱し続けた生き方、在り方が、本格的に求められる時代に入ったと確信しております。国境、政治や経済、ボランティアと、セクターを分けて何かを決める時代は終わり、分断された機能を統合し、それぞれのノウハウや資産を活かし合い、有機的に結びついて行く。

 正に共生の時代に入ったと言えます。来年も有意の方が増え、情報を発信し、社会が変な方向に行くことを防ぎ、多少の貧富差はあれど、平和で安心な生活が健全に営まれることを祈念し、そしてそのことに責任を持って、本年最後の稿としたく思います。激動と絶望の交差する中に希望を見出す素晴らしい一年を祈って。
それでは皆様、よいお年をお迎えください。

2014年12月29日

ツワモノ個人投資家

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“ ネトゲ廃人からカリスマネットトレーダーへ、資産20億円を築いた男 ”
 (写真: 片山氏)

 優勝劣敗の資本主義。アベノミクスの株高対策で、もうけた人も少なくない。億万長者は何を考えているのか。“ネトゲ廃人” から “カリスマネットトレーダー” に転身し、あまたの荒波を乗り越え、資産20億円を築いた男。そして今はベンチャー投資に乗り出した片山晃さん(32歳)の10年間はドラマだ。

 「 株のマーケットは世界最大のオンラインゲーム。世界中のマネーが集まり、全員がリスクを取って本気で戦っている。世界でもっとも難しいゲームに勝つということ。 」

 ネット上では五月(ごがつ)のハンドルネームで知られている片山さんは、さらりと言ってのけた。

 平日は朝8時に起き、タブレット端末で経済紙のニュースをチェック。日本の株式市場が開いている時間帯は、自宅のパソコンデスクにかじりつき、6つの画面に目を配りながら、株取引やネット掲示板からの情報収集を続ける。夕方以降も企業研究などに時間を割く。

 “ゲーマーから株長者へ”

 自宅マンションは都心にあるものの、60平米ほどの2LDK家賃は20万円余り。運転免許は持っているがマイカーはなく、移動は徒歩か電車。食事はコンビニで買うか、近所の店で牛丼、ラーメン、定食。

 「 面倒くさがり。基本的にお金を使うことには関心がない。」

 山形県出身。地元の高校を卒業後、プログラミングを学ぶため、東京の専門学校へ。好きなゲームの作り手になりたかったが、勉強は思ったほどおもしろくなく、はやりのオンラインゲームにはまって挫折した。中退して実家に帰ると、睡眠と食事以外はひたすらゲームと言う毎日を送った。

 高校の同級生が大学を出て就職する時期を迎え、焦りを感じ始める。高卒で、ゲームざんまいだった4年間のハンディは重たいし。。。そんな時、数年前に見た 「ビッグマネー!」 というテレビドラマのことが頭をかすめた。

 植木等が扮する相場師が、危機に陥った製薬会社の株を買い支える。その会社は、病気の知人を救えそうな特効薬を手がけていたのだ。 「メチャクチャ熱くて、カッコ良かったんです。」

 レンタル店でDVDを借り、ぶっ通しで全話を見るやいなや、ネット証券の口座開設手続きを済ませた。新聞配達などのアルバイトでためた65万円を元手に2005年5月、株取引を始めた。しばらく上げ相場が続き、超短期売買を繰り返す 「デイトレード」 でもうけながら、知識や技術を習得した。

ゲームセンターで夜のアルバイトをしていたが、プロ投資家として生きる覚悟を決め、2008年に実家近くにアパートを借りて独立。2012年に上京した。

 リーマンショック後の混乱期にも、空売りに徹してもうけ続けたが、アベノミクスで一変した相場の潮目を読み違え、大損をした。これをきっかけに2013年初め、株投資から撤退。ネット上で話題になった。

 「 ぶちのめされ、勝てなくなって怖くなった。資産が増えてモチベーションもなくしていた。」

 そんなとき、ツイッターで知り合った幹部が勤める投資会社のアナリストに転身。今年6月まで1年ほど、サラリーマン生活を経験した。そのときに再び転機が訪れた。

 職場の上司と、ある起業家の会合に同席した。話を聞いて有望な事業だと直感し、ポケットマネーからの投資を決断した。起業家は 「1億数千万円を集めるために何か月もかけずり回ってプレゼンを繰り返した。」 と言う。

 そんな時間があるのなら、事業に使った方がみんなのためにハッピーだ、と思った。

 人口が減っていく日本の先行きは暗い。少しでもマシな未来にするには、世界で勝てる強い企業を生み出すしかない。ベンチャーの資金ニーズに応えることで、世の中の役に立てるのではないか、と考えた。

 「根がゲーマーだから、“マーケットで勝ちたい” という一心でやってきた。お金持ちにはなりたいわけじゃないし、ほしいモノもいらない。でも、新しい目標を見つけてステージが変わった。」

 投資会社の顧問に退き、個人で株取引を再開した。ベンチャー投資の資金を稼ぐためだ。人脈が広がるとともに出資依頼も舞い込み、現在の投資先は12社。運用資産の3割を振り向けている。

 「個人が一生裕福に暮らすには数億円あればいい。ベンチャーを育てて世の中にインパクトを与えるためには100億、1千億単位の資金がいる。僕は株の腕もまだまだ。投資を極め、猛烈にお金を増やしたい。」

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 (引用: アエラ 新富裕層とブラック化する社会)



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2014年12月15日

ヘッジファンド特集 (2)

 全国エクイティ・ピープル(株派) 必読っ! 敵陣の秘密を全部バラします(笑)

 “まばたき1回で1万回も株を発注 超高速取引が市場を振り回す”

 1秒間に数千回もの注文を繰り返す超高速取引のHFT(High Frequency Trade)。市場をかく乱する “悪玉論” が飛び交う謎に包まれた業者。その手口と株価への影響とは?

 「 超高速取引は、資本主義にいかなる貢献もしていない 」 と証券取引の神様、ウォーレン・バフェットは市場で急速に存在感を示している “光速プレイヤー”をばっさりと切り捨てた。HFTと称される超高速取引を仕掛ける投資家たちだ。

 人が1回まばたきをする間に1万回もの注文を出すことができ、米国の株式市場での売買代金に占めるシェアは5割にのぼると言われる。

 だが、企業業績を吟味した上での長期投資が真骨頂のバフェット氏と、利ザヤを狙ってマイクロ秒 (1マイクロ秒=100万分の1秒) 単位で発注を繰り返す手法はまさに水と油だ。

 2014年2月には、バフェット氏自身が率いる投資会社傘下のプレスリリース配信会社が、HFT業者への情報配信を取りやめ、市場関係者の注目を集めた。他の投資家から忌避される理由はそれだけではない。特別に安い手数料で優遇さrたり、非公開の情報を入手して利益を得ているとの疑惑がちらつくからだ。

 3月には、米国のシカゴ・マーカンタイル取引所グループ (CME) とインターコンチネンタル取引所(ICE) が、取引高の多い一部のHFT業者の手数料をひそかに割り引いていた疑いがあるとして、米商品先物取引委員会(CFTC)が調査していると報じられた。

 この疑惑を受けて、「市場の番人」 と恐れられる米証券取引委員会(SEC)もまた、取引所への調査を始めた。

 2013年6月には、金融情報大手トムソン・ロイターがHFT業者向けに、経済指標を実際の発表より1000分の1秒早く伝えていたと発覚。HFT業者側も批判を浴びた。他の投資家からこうも反発を買うHFT取引とはいったい、どのようなものか?

 野村証券の渡邊譲司エグゼキューション・サービス部長は、「統計学とテクノロジーを駆使し、株を保有するのは数秒から数分という非常にサイクルの短い投資手法」 と開設する。

 どれだけ速いスピードで注文が出せるかが利益に直結するため、常に最新のテクノロジーの枠を集め、
「最速では100万分の1秒単位でしのぎを削っている」 という。そのため社員には世界的な名門大学の理系の博士号出身者がごろごろいる。

 企業業績やマクロ要因などファンダメンタルな要素から判断をするのが投資の王道だが、それとは対照的に、HFT業者はアノマリー (理論では説明のつかない株価の規則的な現象) や市場間の同じ銘柄の価格差などを瞬時に見つけ出して取引する。

  HFTの主なプレーヤーは、専門業者であるプロップファーム (自己勘定の金融業者)、シタデルやミレニアム、ルネッサンス・テクノロジーズなど、HFTを戦略の一つに組み込んだヘッジファンド、そして証券会社のプロップデスク (自己売買部門) だ。

 欧米では1990年代後半から広がりはじめたといわれるが、日本への本格進出は、2010年に東京証券取引所が、1000分の1秒で注文を処理できる新売買システム “アローヘッド” を導入してからだ。

 というのも、欧米ではHFT業者同士の競争激化で消耗戦に陥った結果、利ザヤが薄くなり、2009年頃には株式市場でのシェアの伸びが頭打ちになったといわれている。そのタイミングで東証が、高速取引に対応できるシステムに刷新した。

 アジアの他の市場と比べれば、流動性が高く、取引コストも割安とあって、彼らが 「絶好の狩場」 と乗り込んできたわけだ。

 【 ヘッジファンド − 投資家の野望と興亡 (1) 】
  


【 ウォール街のマネーエリートたち − ヘッジファンドを動かす人々 】

2014年12月07日

まだやってるよ! 外国人投機筋 Vs 自衛隊 東京金融軍 のブッ叩き合い合戦!

F15戦闘機 自衛隊東京金融軍.jpg
 (写真: 東京湾浦賀沖上空で、外国人投機筋と激しい戦闘を繰り広げる自衛隊F15戦闘隊) 

 外人投機筋が大量の空売り注文を出して丸紅株を下げたかと思うと、すぐ後には下値で待機していた自衛隊 東京金融軍 (全国個人投資家の精鋭部隊) がいっせいに買い上がっていき、チャートが乱高下している丸紅株。 

 JPモルガン証券、ゴールドマン・サックス証券、野村証券、日興証券がSTRONG BUY (強い買い推奨)を出して目標株価880円〜1000円まで買い進んでいくのに対し、欧州系証券2社の自己売買部門は大量の空売りで、おなじ証券界でも評価が真っ二つに分かれた。

 それもそのはず、総合商社はトヨタやソニーのような単一商品群とちがい、石油から石炭から銅から発電から、貨物鉄道の輸出からラーメンから建設機械からコンビニの経営からバナナ農園の経営まで多岐の事業の複合体だから、財務分析がとてもめんどうで、アナリストによってずいぶん差が出るのだ。

 欧州系証券2社は、合計6、000万株(480億円分!) の空売りを出して、手っ取り早く儲けて、手っ取り早く退散しようと考えていたようだが、中小型株の空売りならまだしも、こんな東証大型株を大量に空売りしては、国内勢がだまっているわけがない。

 ”軍師” のヒデキがYahoo掲示板<8002 丸紅>に出てくるは、自衛隊は出てくるは、日銀が実弾買いに出てくる(日経JPX400の構成銘柄に丸紅が入っている)はで、買い方が勢いずいてしまい、出した矛を引っ込めることなく、売り方が赤字になってしまったのである!

 そもそもの空売りのきっかけとなったシェールガス疑惑だが、シェールガス産出の本家はカナダ・アメリカであり、米国のモルガン、ゴールドマンが丸紅株を ”買い” だと言っているわけである。

 欧州系証券は、ずいぶんと早まったことをしてしまったようだ。。。
この年末は例年に増して熱い。

 エクイティ・ドリームス! ≪株夢≫

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