2020年05月30日

あっぱれな外交官

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 中国の外務省で報道官を務めているZhao Lijian (趙 立堅)の才覚が際立っていると最近思います。武漢ウイルスが深刻化した3月から報道官になり、連日、中国政府の公式見解を報道し始め、一躍、時の人となりました。

 1972年生まれの48歳。この歳で国を代表するスポークスマンですから、若きエリートです。

 米中で連日、激しい報道戦を繰り広げる中、頭の回転の速さ、ジェスチャーの取り方などが洗練されているし、攻撃的な発言がめだつのが前から気になっていました。

 はじめにお断りしますが、私は中国人の友人は好きですが、中国共産党政府の覇権主義(はけんしゅぎ)が嫌いです。武漢ウイルスに乗じて、45日連続で尖閣諸島や南沙諸島に軍事行動をとるあたりが、許せませんし、日本は機雷でも敷設して、断固たる行動をとって領土を守るべきだと思います。

 でも、「敵ながらあっぱれ」と思うのがZhao Lijian報道官です。
武漢ウイルスを情報隠滅で世界中にバラまいた中国共産党政府は、世界中から非難されており、彼の立場から考えれば、この難しい局面をよく切り返していると思います。

 「武漢ウイルスは昨年10月に米軍が持ち込んだ」 と、過激な発言をして物議をかもしましたが、今にはじまったことではありません。

 彼は、10年前の2010年からツイッターを使いはじめ、既に65万人のフォロワーがいます。中国国内ではツイッターの閲覧はできませんが、中国の情報を英語で外国へ向けて発信し続けています。

 習近平国家主席の意向もあり、対外的にツイッターで発信している外交官が多いのですが、10年前からやっているというところに、強い愛国心を感じます。
 マイルがたまる「JALカード」
社会人になったらJALカード

 閉鎖的な中国政府内で、よく英語で全世界に個人の見解を発信するなと、その度胸に敬服します。トランプさんと並ぶくらいの存在感をネットの世界で出しています。

 2019年にはアメリカの黒人差別をツイッター上で指摘し、「人種差別主義者」、「恥知らず!」と、スーザン・ライス元国防大臣を相手に持論を応酬して注目を浴びました。

 今年の3月には「米軍が感染を武漢に持ち込んだかもしれない。米国は透明性を持て!データを公開すべきだ!アメリカは中国に説明せよ!」 
 と発言し、在米中国大使がデイビッド・ステイウェル国務次官補に呼び出されて激しく抗議されています。

 公務員の立場からすれば明らかにダメージなのに、よくやるなと思います。
自由主義圏の立場からは彼の言動を決して支持しませんが、あのくらいの気骨と、壮大なネット戦略、そして愛国心に燃えた外交官が、日本にもいたらと思います。敵ながらあっぱれです。


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posted by ヒデキ at 13:07| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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