2019年12月29日

マッキンゼーの知恵(7)

 ー 漏れなくダブりなく

 ”マッキンゼーの知恵” シリーズでは、欧米の代表的なコンサルティング会社のマッキンゼーが、世界の大企業や政府の問題点を抜本的に洗い出して、高収益、高効率化するための処方を描く、垂涎ものの知恵やノウハウを徹底的に解剖して、皆さまに開示していきます。

 欧米人の合理思考や論理思考、あらゆる考え方からベストを吸収して現実を改善するノウハウを、ふだんの仕事や生活に生かすことで、生産性を上げたり、プライベートまで充実させることが出来るでしょう。

 今回は、メグミの初デートと、ヒデキの業務改善案を例に出します。

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 これまで、事象の構造化と論理の構造化の概要とその方法を述べてきたが、今度はそれに欠かせないツールとして、ミッシ─(MECE: Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive) つまり ”モレなくダブりなく” を紹介したい。

 マッキンゼーを中心とする国際的なコンサルティングファームでは、ごく普通に使われている。

 ミッシ─(MECE)は知っておくと便利な知的フレームワークである。
会社の問題点を解明したり、業務の効率化を考えたり、新たな戦略を考案するときに、 ”モレなくダブりなく” を知っていれば、ものごとの全体像を大局的に眺められて、問題点を漏らすことも、ダブらせることも無いので、問題解決を成功に持っていける。

 思い出してほしい。説明の上手な人は、1つの事柄をさまざまな側面、場面で説明が出来る。 なぜか? 
ある事柄を全体集合としたときに、伝え手がさまざまなミッシ─の切り口を知っていて、相手にどの切り口で説明するのが一番分かり易いのかを選択する自由度を持っているからだ。

 たとえ会社やプライベートな重大事で複雑な問題点と出くわしても、全体像を漏れなく、ダブりなく頭に構造を描ければ、1つの切り口からしか問題を見ることなく、重大事が関与する多面的な角度から説明、発言できるから、問題解決への精度が8割くらいには上がるであろう。

 1、 単純なミッシ─の例としては;
 人は何に分けられる? → 男と女のふたつ (IKKOさんなど、特殊な例はこの場合、省いています。。。)
 
 トランプは何種類に分けられる? → クローバー、スペード、ハート、ダイヤの4種類に分けられます。
 
 脊椎動物はどう分けられる? → 哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類
 
 2、 ビジネスでの例としては;

 ビジネスマンの価値は何で測られる? → 能力 x ヤル気

 仕事の成果は何で測られる? →  仕事量 x スピード

 事業分析に使われる3Cは? → 市場・顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)

 ビジネスシステム(バリューチェーン)を構成する要素は?
  → 開発/ 生産/ マーケティング/ 販売/ 物流/ サービス

 このように、全体像を構成するひとつひとつの要素が、漏れ無くダブり無く頭に描かれていれば、問題解決はそのひとつひとつのピースを、私たちの常識に基づいて当たって行けば良いので、問題解決の精度は上がるわけである。

 では、それを応用して、ある企業に勤めるヒデキの業務改善案を練る。

 毎日、毎週、毎月、あふれるように送りつけられてくる情報の海にほんろうされ、毎日深夜まで情報整理に忙殺されるという無意味な毎日にいささか参っている。

 もはや、お金を払って定期購読している情報ソースをばっさりと削減するしかない! と決めたヒデキ氏は、問題解決の糸口を見つけるために、日々入ってくる情報類を構造化して、バッサリ切ることにした。

 ただし、構造化を間違えると、その処方も間違えるし、解決策もとんちんかんになってしまうので、全体像のコンセプトは慎重に見極めなくてはいけない。

 1、 定期購読 − A. 毎日 (日経新聞、海外新聞、朝日新聞)
          B. 隔日 (業界新聞)
          C. 毎週 (東洋経済、週刊ダイヤモンド、週刊エコノミスト)
          D. 毎月 (業界雑誌)

 2、 不定期  − A. ネット配信 (業界情報、松本大のブログ)
          B. CD-ROM
          C. ビデオ
          D. 紙媒体 − 冊子、ニュースレター
          E. 広告
          F. その他

 ここまで構造化して、そこに漏れが無く、ダブった要素も無ければ、問題解決は第2段階に入り、ひとつひとつのピースについて決定していけば良いわけである。似たような情報を届けてくれるメディアは、ばっさり切る。情報収集時間を減らす。

 では、プライベートでミッシ─を使うネイリスト、メグミの場合。
 パーティで知り合って、電話攻勢、メール攻勢でやっと射止めたカレシとの初デート。

 初デートに成功しなければ、当然、2回目は無い。。。

 初デートに成功するための準備は、すでにテンプレート化されて、彼女の手帳にしっかりと張り付けてある。

 1. カレシに女性の魅力を徹底的に売り込む作業
    
    A. 洋服と靴、バッグのカラーコ─ディネイション
    B. スリムに見せるための、きつめのベルト
    C. 髪と爪のお手入れ
    D. 最近はやりのフレグランス
    E. お肌の手入れ
    F. 十分な睡眠時間 (顔色も万全に!)
     
 2. カレシに信頼感と、私の価値を植え付ける作業

    A. 最近の時事ネタ
    B. カレシの好きなアーチストの最近のアルバムチェック
    C. カレシの好きな料理を出しているお店をチェック
    E. 待ち合わせに遅れないよう、渋谷の地図をプリント
    F.  お口のエチケットに、タブレットを忘れない
    G. 次のデートを取りつけるために、休日の確認と、カレシの好きな映画を上映している映画館のチェック

  ここまでデート成功の要素を漏れ無く、ダブり無く押さえておけば、メグミは必ずしや、2回目のデートにありつけるであろう。


【マッキンゼー流 図解の技術】
posted by ヒデキ at 10:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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