2017年07月31日

大手商社3社が最終増益へ 資源高など追い風

 大手商社3社の2017年4〜6月期は最終的なもうけを示す連結純利益(国際会計基準)がそろって前年同期から増えたようだ。

 三菱商事と三井物産は資源高が追い風となり保有する資源権益から上がる利益が拡大。伊藤忠商事は食品など主力の非資源事業が伸びた。資源安が直撃した16年3月期を底に商社の資源事業は上向き、業績の回復傾向が鮮明。18年3月期通期でも、3社とも最終増益を確保する見通しだ。

 4〜6月期は三菱商事の連結純利益が1100億円強と約1割増加。伊藤忠と三井物産は1000億円前後とそれぞれ4割、6割増えたとみられる。三菱商事では前年同期に資産売却益など一時的な要因で利益が膨らんだため増益率は小幅にとどまったようだ。

 三菱商事と三井物産は鉄鋼生産に使う原料炭や鉄鉱石、銅などの資源価格上昇が増益に寄与した。中国など新興国景気の拡大を背景に、期中平均の銅価格は1トン当たり5000ドル台後半と、前年同期から約2割上昇した。1トン当たり100ドル上昇すると、三菱商事で年間13億円、三井物産で同10億円純利益を押し上げる効果がある。

 伊藤忠は「ドール」ブランドの青果物事業でバナナの生産・販売量が伸びたほか、北米向けのパイナップルの加工品販売が好調だった。パルプ事業の損益も改善した。資源事業の比重が低く資源高の恩恵は大きくないが、非資源事業が安定的に伸びており、米格付け会社が直近に相次ぎ格付け見通しを「ポジティブ(強含み)」に引き上げた。

 3社は近く17年4〜6月期決算を発表する。足元では原油などの資源価格が調整している。先行きの市況動向などを見極めるため、18年3月期通期は従来予想を据え置くとみられる。三菱商事は連結純利益が前期比2%増の4500億円、三井物産は5%増の3200億円を見込む。伊藤忠は14%増の4000億円と2期連続の最高益更新を計画している。

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posted by ヒデキ at 22:59| Comment(0) | 財務記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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