2017年07月16日

双日がトルコで病院運営に参入

 総合商社の双日がトルコで病院の建設から保守・運営までを手掛ける事業に参入することが分かった。現地企業との合弁会社が事業主体となり、総事業費は約2000億円。三井住友銀行を中心とする融資団から1600億円の協調融資を受ける。

  複数の関係者によると、ファイナンス総額のうち国際協力銀行(JBIC)が半分の約800億円を融資。民間では財務アドバイザーの三井住友銀に加えて三菱東京UFJ銀行や地銀の伊予銀行、英銀スタンダードチャータード、日本生命保険、第一生命保険が残りの約800億円を融資する。民間の融資には日本貿易保険とJBICの保証を付ける。

  国内金融機関は、マイナス金利政策や資金需要の弱さから融資の収益性が低迷。これを補うため相対的に利ざやの高い海外融資を増やしている。運用難の国内生保もより高い運用収益を目指しており、初めて海外の大型協調融資に当初の組成段階から参加することになった。

  事業主体となるのは、双日が3割、トルコの建設大手ルネサンスグループが7割を出資する合弁会社。イスタンブール市内に新設する総合病院(病床数約2600)の建設から、25年間の保守・運営まで手掛ける。9月にも建設を開始し、2020年10月の開業を予定。医療行為はトルコ保健省が受け持つ。

  トルコでは経済成長や人口増に伴う病院不足を解消するため、民間資金を活用する官民連携パートナーシップ(PPP)事業により数万床分の公立病院を整備する計画だ。その中でも、同病院は最大規模。

  双日の広報担当者は、「現状で決まったものはなく、コメントできることはない」と述べた。三井住友銀の広報担当者は、「個別の取引に関する回答は差し控える」と述べた。
生保

  今回のプロジェクトファイナンスでは、大手生保も参加する。日本生命は4年間で1兆5000億円の成長・新規領域への投融資を目指しており、3月にストラクチャードファイナンス営業部を新設。海外PFへの貸付や案件分析体制を整え、今回の融資団への参加につながった。
                                
  第一生命の山本辰三郎常務執行役員は昨年4月の運用計画説明会(当時は執行役員)で、インフラなどの実物資産に基づくファンドやプロジェクトファイナンスといった「ミドルリスク・ミドルリターン」分野は有望な投資先と指摘。

  投資分散効果が高まるほか、期間が長くキャッシュフローも安定しているため、長期の負債を抱える生保との親和性が高いと説明した。

 【 総合商社――その「強さ」と、日本企業の「次」を探る 】
posted by ヒデキ at 13:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 双日 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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