2016年04月10日

マッキンゼーの知恵 (92)

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 “論理的思考は訓練すれば必ず身につけられる”
 − 結論に確信が持てるまで足を棒にして現場を歩け

  個々の現象の対処法を考えることよりも、 “何が現象で、何が真の原因か” を明確にすることが大切であるといことは前に述べた。

 では、原因を明確にするにはどうしたらいいか。まずは、データの収集と分析をきちんとやることだ。

 仮に、売上が低迷しているある営業部があったとしよう。こうした場合、
「 もっと訪問件数を増やせ」
「 既存客のフォローを怠るな」

 
などと、あれこれ要求するトップは少なくないが、そうしたトップは明らかに因果関係に基づいた思考プロセスを怠っている。

 私ならまず、売上が伸びないのは、新規客を獲得できていないからか、それとも既存客を失っているからか、それを分析する。

 その結果、新規獲得客の減少が問題だとわかったら、今度は、新規客を獲得できないのは、訪問件数が減っているからか、それとも成約率が低いからかを、データで探っていく。

 成約率が低いとわかったら、製品の質や価格が問題なのか、それとも営業マンの売り方が悪いのかを調べる。具体的には、営業マンごとの成績をみる。

 その結果、「成約率が5割以上の人も少なからずいる」 ということであれば、商品が悪いわけではないことがわかる。

 ただ、この段階はまだ仮説にすぎない。次に、現場に出て行って最前線で働くひとたちの声を聞きながら、その仮説の正当性を検証することが不可欠だ。

 先ほどの営業部の場合なら、トップ営業マン、平均レベルの営業マン、売れない営業マンに並んで座ってもらって、 「どうやって売っていますか」 と質問してみる。あるいは、営業マンに同行して、どんな話をしているか、お客さんの反応はどうかを観察する。

 私は、「これで間違いない」 という確信が得られるまで、こうしたフィールド・インタビューをしつこく行う。オフィスでデータを見ながら結論を出すことはできない。

 求めているデータが本当に存在していることなどまれだからである。通常の社内データは、ルーチン業務(定型業務) のモニターや仮説を生みだすときには役立つが、解決策を生み出すために平素からデータを取っていることは極めて少ない。

 “抽象的な解決策は一文の価値も無い”

 先ほどの営業部のケースで、あきるほど仮説と検証を繰り返した結果、「売り上げが低迷しているのは、商品ではなく売り方が悪いからだ。しかも、営業マンのトレーニングに問題がある。」 という結論が見えたとしよう。

 しかし、 「営業マンの教育に力を入れるべきである」 などと提案するのは2流のコンサルタントである。私なら、トレーニング方法からメンバーの選定、社内の体制づくり、参考となる社内外の講師までを解決策として提案する。

 具体的な解決策を提案しなければならないのは、ビジネスマンも同じだろう。
「このボタンを押すだけですよ」 というところまで具体化しなければ、成果にはつながらないのである。

 “論理的思考は訓練すれば必ず身につけられる”

 論理的思考の手順が、少しはおわかりいただけたと思う。だが、わかっただけではダメ。肝心なときに使いこなさなければ意味が無い。そこで日頃のトレーニングが必要になってくる。

 私が若い頃にやっていたのは、(薄い青色の)方眼紙を使って、アイデアや考え方を整理するというものだ。

 このときのポイントは、かなり大き目の紙を使うこと。紙の左下から右上に向かって書いていくことの2点。

 通常は、横書きなら左上から右下に向かって書くだろうが、私の書き方は普通の人とちょうど逆さまということになる。なぜわざわざこんなへそ曲がりの書き方をするのかというと、このほうが普通じゃない分、脳に余計な刺激を与えるからだ。

 それに、このやり方だと、左下から書き始めた文字が上に向かうにしたがって、だんだん考えもまとまり、右端に結論を書くころには、そこを頂点としたピラミッドが出きているのだ。

 これを見れば結論に至る思考の流れがひと目でわかる。とくにクライアントの話を。。。
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posted by ヒデキ at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | マッキンゼーの知恵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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