2016年03月20日

マッキンゼーの知恵 (91)

 − 解決策を探る前に根本的な原因を探れ

 「 目に見える『現象』 にばかり気をとられ、それらの背後にある根本的な 『原因』 を把握できていない。そんために、まったくの筋違いの解決策を提言してしまう」 という失敗パターンも、じつに多く見受けられる。

 たとえば、主力商品の営業成績が低迷しているので、会議で売れない理由を話し合ったところ、 
「競合に比べて商品力が高い」
「価格が高すぎる」
「営業マンのモチベーションが低い」

 といった声が挙がったとする。

 このときやりがちなのは、「商品の質を上げ、価格を安くし、営業マンのヤル気を鼓舞するために決起大会を開こう!」 などというように現象の逆さまを解決策として対処することだ。

 このやり方では絶対に問題は解決しない。それどころか、高品質かつ低価格にすれば収益低下という新たな問題が発生するなど、どんどん負のスパイラルに陥ってしまう。

 このように 「とにかく問題と思われることを全部ピックアップして、それぞれの対処法を考えれば、問題は解決するはず」 という考え方は、論理的思考どころか、私から見ればほとんど思考停止状態に近い。

 政府の経済戦略会議や審議会などのやり方は、大半がこの程度のもので、いままでに成果が挙がっていないのは、無責任なお偉いさんだけ集めて、やっているフリをして時間つぶしをなりわいとする官僚が事務局をやっているからだ。

 正しい解決策を導くためにも、もっとも大切なことは、 「その問題の原因のさらなる原因は何か」 を、まず明らかにすることである。

 なぜなら、さまざまなかたちで噴出している 「現象」 (結果) も、もとをただせば一つか二つの 「原因」 から生じている場合が多く、この根元的な原因が解決できれば、そこから派生している現象はおのずと 消えていくからだ。

 逆に、いくら現象に対処療法を施したところで、根本的な原因が放置されたままなら、いつまで経っても問題解決には至らない。

 先の営業会議で、まずすべきこととは、解決策を探ることではなく、
「何が現象で、何が真の原因か」 を明確にすることだったのである。

 (つづく)

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posted by ヒデキ at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | マッキンゼーの知恵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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