2016年01月01日

2016年のアメリカ経済について

metlife.jpg

 皆さん、新年あけましておめでとうございます! 新しい一年も、皆さまにとって幸せで、豊かな一年になりますことをお祈りしています。

 今年も自分の目標に向かって情熱的に取り組んでいきましょう。そして、素晴らしい結果と、心の底からの喜びが得られる、良い年になることを願っています。

 2015年は中国経済ショック、米国の利上げ、ギリシャショックと波乱の年でしたが、2016年も波乱の経済が続くと思います。

 日・米・欧と世界の3極が、実体経済はさておき、超金融緩和で実体経済の実力以上に政府当局が一致団結して中央銀行の輪転機をぐるぐる回して市場をお金でじゃぶじゃぶにしたツケが回ってくるからです。

 先々週のFOMC(連邦公開市場委員会。米国内でのドル供給の大枠を決めることによって、公開市場操作に重要な役割を果たす機関)がアメリカの利上げを決定し、0.25%ずつ、年に4回、計1%近い利上げがほぼ確定したのがこの冬一番のニュースでした。その裏にある事実が2つあります。

 アメリカの実体経済は絶好調で、超金融緩和のたずなをいい加減に引き締めないと、バブル崩壊のツケが後々回ってくるという予防策。今回の利上げは健全な経済運営にとって必然だったこと。

 アメリカの労働市場はこのところ6年間の間でめざましく改善し、失業率の低下と非農業分野の雇用増大の恩恵に服しました。これに伴い、アメリカの実体経済であるGDP (国内総生産)は、7〜9月期で2%増加しました。

 そして、アメリカが利上げをすると、それまで株式市場や不動産市場、投資信託市場にまわっていた投資資金が、銀行の預金や債券市場に戻ってきます。

 今まで日米欧の世界3極政府が協力して株式市場や不動産市場のリスクマネーに回っていたお金が、確定利付の銀行預金などに戻ってくるわけです。そうすると、米国の株式市場や不動産市場は、冷や水を浴びることになります。

 次に来るのは日本株市場や欧州株市場の下落です。リスクマネーの出し手が減り、安全な銀行預金や債券市場にお金が移動するからです。

 為替市場は、金利の高い国の通貨が買われるのが自然な流れですから、短期的な乱高下はあると思いますが、長期的には金利の安い日本円は売られて、高い米ドルが買われて、ドル円相場は円安に向かうのが金利の必然です。

 アメリカの金利上昇に隠れて、今年あまり注目されなかったのが、サウジアラビアの経常赤字転落です。何も努力しなくても、地面を掘れば無料の原油がじゃぶじゃぶ湧いてくるサウジアラビアは、世界経済の垂涎の的でした。

 原油安がヘッジファンドの先物売りで35ドル台まで暴落した2015年ですが、サウジアラビアをはじめ、ベネズエラ、ブラジル、ロシア、イラン、リビアと、産油国の経済は2016年にはメタメタになるでしょう。

 すると今度は、オイルマネーが産出した余剰資金の供給源であったリスクマネーの出してが減り、米国株市場や日本株市場の買い手が減ってきます。アメリカの利上げと、産油国から湧いてきたリスクマネーの出し手が減り、2015年までの超金融緩和経済が逆流しはじめるわけです。

 2016年は油断できません。

 (つづく)
この記事へのコメント

この記事へのトラックバック