2015年08月30日

マッキンゼーの知恵 (87)

『 お金の取れる頭脳ノート 』 大前研一が、日本を代表する経営コンサルタントとして活躍してきた陰には、ノート術があります。そんな秘密の技をご紹介します。

  “巨大方眼紙には左下から右上に書く”

 思考を整理するノートとは別に、マッキンゼー時代から何か新しいことを考え出さなければいけないときに使っていたのが、方眼紙のような網目が入った大判の特製用紙だ。これはもともとマッキンゼーが使っていたツールではなく、私が開発して作らせた特注品。欄外の余白には 「so-What」 「MECE」 「Zero-based Thinking」 などいいアイデアを出すためのマッキンゼーの呪いのジャーゴン(業界用語) を薄い文字で入れた。

 思考のキャンパスのようなものだから、文字を書き込もうが絵を描こうが自由である。ただし、私はこれを左下から右上に向かって横書きで使う。

 通常のノートは罫線に沿って左から右、そして上から下に横書きで使う。しかし、きちんとノートを使うというのは言語や論理を司る作業であり、直感、創造、洞察といった右脳の働きを刺激しない。まともにノートを使っても、なかなかいいアイデアは出てこないものだ。

 夜汽車に乗ったとき、必ず私は進行方向に向かって左側の席に座ってものを考える。夜汽車だから窓の外の景色はほとんど見えない。電灯の光が時々走馬灯のように過ぎてゆくだけ。

 しかしその電気信号のような刺激を左目が感知しているときに、ひらめくことが多い。

 同じ夜汽車でも右側の席ではさっぱりだし、昼間の電車や飛行機ではまるでひらめかない。何かひねり出さないといけないときは、夜汽車の左側の窓際を陣取るに限る。

 あくまで経験則であり、脳科学的な裏付けがあるわけではないのだが、右脳を働かせるには左目に刺激を与えることが大切だと私は思っている。だから左目で見て右側の空間に向かって発想が広がっていくように、この巨大方眼紙でも左下から右上に向かって書くのだ。

 マッキンゼー時代は 「アイデアを出すときはこれを使え」 と推奨していたが、どうせ私がいなくなれば誰も使わないだろうということで、辞めるときに用紙も全部一緒に持ってきた。

 現在もBBT(ビジネス・ブレイク・スルー)バージョンを作って、じっくりと考えるときに活用している。

 BBTで私とミーティングする際、社員は私の部屋に呼ばれて、この白い用紙の上でたっぷり頭を絞られることになる。もちろん録音機も同時に回される。

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 http://www.mag2.com/m/0001646353.html


 (つづく)

【 企業参謀 − 戦略的思考とは何か、大前研一 】

posted by ヒデキ at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | マッキンゼーの知恵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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