2013年10月26日

総合商社の機能と組織 (28)

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前回より、商社の各部門について説明しております。

 金属部門 A
 
大躍進を遂げた金属資源部門

 ● 「コストメタル」 を自ら確保することで、鉄鋼不況期にも堅実に収益を生み出した。
 ● いまや金属資源はエネルギー資源と並ぶ商社の最重要分野


 “エネルギー分野と並ぶ最重要分野“ 

商社の金属資源取引は、かつて鉱山各社から原料を調達し、国内のメーカーに供給する仲介取引が中心であったが、その利益率は低く、市況の変動などの影響をもろに受けた。

このため、自ら生産事業に参画し、「コストメタル」 と呼ばれる競争力の高い原料を押さえることで、安定供給源と利益の確保を図るというのが、大手商社が資源投資を古くから行ってきた理由である。

そうした先人の先見性は括目(かつもく)に値し、三井物産の豪州の鉄鋼山開発会社MIODなどは、長い鉄鋼不況の時代も堅実に収益に貢献している。各社の石炭事業、銅鉱山事業、アルミ精錬事業もしかりである。

最近は中国などの成長市場の旺盛な需要を背景に、金属資源の市況は高騰しており、各商社はエネルギー分野と並び金属資源分野を最重要分野に位置づけ、有望案件への投資を活発に行っている。

“大躍進と活発化する大型投資”

三菱商事は1968年に設立した豪州のMDPを通じて、権益保有会社BMAなど原料炭分野を中心に巨額の投資を行った。MDPはさらにCQCAプロジェクト (原料炭) の権益買収など、権益の確保と拡張を進めてきたが、2009年3月には高炉向け原料炭の3倍の値上がり効果で、持分利益が1917億円と2,000億円に肉薄した。

一方、三井物産は、鉄鉱石分野で先のMIODを擁し、この分野では圧倒的な地位を築いている。2003年には、1,000億円を投じて、世界最大の鉄鉱石生産販売会社CVRD (現: バーレ) の親会社であるバレパールの発行済み株式15%を買収した。

三井物産はさらに地上資源確保の一環として、オーストラリアの金属リサイクル大手シムズグループに出資、この分野を重点分野に位置づける。

なお、商事、物産以外では、2008年に伊藤忠商事のブラジルの鉄鉱石生産販売会社ナミザ買収1,137億円、丸紅のチリの銅鉱山買収1,200億円など、1,000億円超の巨額の買収が相次いだ。

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 ( 引用: 『よくわかる商社』 ) 


posted by ヒデキ at 13:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 総合商社の機能と組織 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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